書肆萬年床 光画資料室

写真史や撮影行為にまつわるあれこれ、またはカメラ等についてよしなしごとを放り込む納戸

MF

「キング 『カメラセット』」簡易レポート

暗室不要・白昼現像を特徴とする戦前の子供向けカメラ=円カメラは以前レポートした東郷堂によるものが代表的ですが、東郷堂もその始祖というわけではなく、また実際にはいくつもの会社から同様の円カメラが発売されていました。そのうちの一つ「キング『カメ…

東郷堂 専用フィルムのスキャン

前回で東郷堂の円カメラNice号について簡単に報告しましたが、東郷堂製の円カメラ用のフィルムは専用の紙製のホルダー(撮り枠)に一枚ずつ収められていて、撮影後はその撮り枠ごと専用の着色された現像液に浸すことで暗室無しで現像・定着・焼き付けが出来る…

東郷堂 Nice号(1934) 簡易報告

日本の現在のカメラ史・写真史というのはそれぞれプロ・セミプロ・マニアよりに描かれているきらいがあり、実態とズレているのではという思いがあります。 いま「東郷堂」といってもほぼ知られておらず、ネット上では海外の方がはるかに情報が詳細なのが現状…

件のフェイクライカの系列における一連の指標についての考察

私が一種の系統関係にあると考えている件のフェイクライカの系列には継続して出現が確認される特徴的な指標=マークがいくつかあります。また、それぞれの指標と個体の特徴にはある程度関連が見えるところがあって、係わった職人・担当者を表すものではない…

件の系統のフェイクライカ 軍艦部切断型目測モデル

イギリスより件の系列のうち手元では7台目になるフェイクライカが届いたので簡易報告を。この個体の到着により、これまでである程度見えてきたと思った流れがまた分からなくなってしまったし、実はeBayに2019年現在で大量に流通するフェイクライカの一群との…

Fed(I)のマウント金具を交換してLマウント互換にする話 その2

※ 以下の記事は2014年の原稿を元に再構成したものです。ソビエトのカメラ・レンズ史または写真史については国内に信頼に足る文献は少なく、伝聞に基づいた記述があることをご承知おきください。 マウント金具をFed3のものと換えてしまったのでもうFed改とで…

Fed(I)のマウント金具を交換してLマウント互換にする話 その1

※ 以下の記事は2014年の原稿を元に再構成したものです。ソビエトのカメラ・レンズ史または写真史については国内に信頼に足る文献は少なく、伝聞に基づいた記述があることをご承知おきください。 Fed(I)のマウント(Fedマウント)について 2014年当時入手はした…

鎖 (COSINA ZEISS IKON + Canon Serenar 35mm F2.8 + FUJI SUPERIA X-TRA 400) / COSINA ZEISS IKONについて その2

撮影地:長崎(2014.01) 機材:COSINA ZEISS IKON + Canon Serenar 35mm F2.8 フィルム:FUJI SUPERIA X-TRA 400 現像データ:DPE 2000年代になって登場した完全新設計のレンジファインダーカメラ、ZEISS IKON(Zeiss Ikon)ですが、この写真を撮った2014年初…

Lantern Festival,Nagasaki,Japan (Leica If + Voigtländer Super Wide Heliar 15mm F4.5 + Fuji SUPERIA X-TRA 400)

撮影地:長崎 機材:Leica If + Voigtländer Super Wide Heliar 15mm F4.5 フィルム: Fuji SUPERIA X-TRA 400 現像データ:DPE SWH 15/4.5は、というより普段の感覚で使いこなせる広角は21mmまででそれ以上の超広角となると相当数の失敗作を連発することに…

老女 (Leica I(A) + Elmar 50/3.5 + FOMA RETROPAN 320)

撮影地:長崎 機材:Leica I(A) + Elmar 50/3.5 フィルム:FOMA RETROPAN 320 現像データ:専用現像液(標準現像) スキャナ:EPSON F-3200(fixed) 初めてFOMAのフィルムを使ったころのものですが、自家現像を再開したばかりの時期でこれがフィルムのクセなの…

件の系統のフェイクライカ カッタウェイ(スケルトン)モデル

件の系列のフェイクライカについて最晩期と思われる個体やその他について(トップの目次参照のこと)は報告済ですが、そのほぼ同時期と思われるスケルトン(カッタウェイ)モデルが存在しました。無事入手できましたので簡易レポートを。 手元の同系統と目される…

ヒーロー (Fake Leica Ic(Zorki Based) + W-Komura 35/2.8 + KODAK Tri-X 400)

撮影地:北九州(2019.01) 機材:Fake Leica Ic(Zorki Based) + W-Komura 35/2.8 フィルム:KODAK Tri-X 400 現像データ:R09(Rodinal 1+50) スキャナ:EPSON F-3200(fixed) 初めてR09を使ってみましたがまだ条件出しはこれからです。W-Komura 35/2.8はなにか…

『国内版 AF一眼レフにおける銀塩からデジタルへの移行史 1985-2004(銀塩AF機の登場から終焉まで) (2018/08/16 版) 新』

(2019/03/07 宅ファイル便リンク切れを機に新規頁で再作成) 個人的興味もあって『国内版 AF一眼レフにおける銀塩からデジタルへの移行史 1985-2004(銀塩AF機の登場から終焉まで) (2018/08/16 版) 』として年表をまとめました。あくまで大まかな流れを掴むた…

フェイクライカとはなにか / フェイクライカの新潮流 (暫定版)

フェイクライカとは何かを検討するために関連領域を整理したいと考えています。そのためのメモ書きとして随時編集される頁です。(最終更新 2019/03/07) (1) カスタムライカ/レアライカカスタムライカは純正のライカを元にユーザーの実用・要望に合わせて改…

昭和の残滓 (Leica M3 + Summicron 50/2 + KODAK BW400CN)

撮影地:長崎(2018) 機材:Leica M3 + Summicron 50/2 フィルム:KODAK BW400CN 現像データ: DPE スキャナ:EPSON F-3200(fixed) 以前も書きましたがKODAK BW400CNは気に入っていて、当時お願いしていたDPEとの相性が良かったのもあり一時期はこればかり使…

新宿 (Leitz Leica If + Voigtländer SSSkopar 25/4 + KODAK TMAX 400)

撮影地:東京(新宿 2019.01) 機材:Leitz Leica If + Voigtländer SSSkopar 25/4 フィルム:KODAK TMAX 400 現像データ:R09(Rodinal 1+50) スキャナ:Scan EPSON F-3200(Edited) かなりコントラストの強い筈の画面ですが、飛ばず潰れず、新鮮な(!)フィルム…

件の系列のフェイクライカ 愛と幻想のシン・ライカ

年末年始にかけて、森羅さん(Konica@wiki 管理人)のご仲介を経て私がかなり長い間探し続けてきたフェイクライカを入手することが出来ました。 フェイクライカのある種の究極と思われる個体です。 ロサンゼルスのカメラコレクター兼ディーラーであるスティー…

件の系統のフェイクライカ 番外編 カスタムフェド レポート 速報版

件の系統のフェイクライカと合わせ興味深いフェドがやってきましたので速報します。元々はフェイクライカの付属品でしかなく眼中に無かった"ゴールドフェド"なのですが、改めてみると意外に面白いのです。いわゆる"サモワールライカ"と言われるような土産物…

件の系統のフェイクライカ 初期型 レポート 速報版

件の系統のフェイクライカの初期と思われる個体を入手しましたのでレポートします。この系列のフェイクの記録も分散しているのでおいおいまとめていきます。 そのときどきの気付きをtwitter上にメモしてきましたが、twitterは過去ログの検索性が良くなく、ま…

件の系統のフェイクライカ 情報集積所

ネット上で観測される「件の系統のフェイクライカ」について集積していくための仮置き場です。 Web上で観測された個体 その1 @afcamera_mania これフェイクライカでは? pic.twitter.com/bKQ8tMBBlF — Кентαx (@KENTAXIAN) January 18, 2019 この系列でかな…

橋 (Fake Leica 72(Zorki Based) + Voigtländer SSSkopar 25/4 + KODAK Tri-X 400)

撮影地:北九州 機材:Fake Leica 72(Zorki Based) + Voigtländer SSSkopar 25/4 フィルム:KODAK Tri-X 400 現像データ:R09(Rodinal 1+50) スキャナ:EPSON F-3200(No Effect)

M3神話解体試論 (2018.1.3版)

(追記 2018.01.09) 一通り書き上がってはおり論旨の大枠に変更の予定はありませんが、お読みいただいた皆様からご指摘をいただくにつけ史実の前後関係の整理や論証部分に不足を感じ、現在当時の資料や実機を追加で収集して書き直しを進めております。そのよ…

M3神話解体試論 作成用メモ(あるいは50年代写真文化史考に向けて)

日本の古本屋で「クラシックカメラ専科3 戦後国産カメラのあゆみ」を注文。まだ持っていなかったのかというツッコミを受けそう。これである程度疑問が解決すればいいけれども。 — Ichizo Harimaya (@afcamera_mania) 2017年11月24日 バルナックコピー機への…

ドフジャンク棚にみる普及帯コンパクト史 備忘録

最近は(全盛期に比べれば誤差の範囲とはいえ)多少なりともフィルムカメラでの撮影が盛り上がっているようで、なかでもこれまでほとんど見向きされてこなかった普及帯のプラ製コンパクトカメラが評価されているらしいのが面白いところです。 残念ながら地方在…

都市伝説の結末 / OM(AF)マウントレンズのOM(MF)機への装着について

さて昨晩、銀塩AFカメラについてそれなりに有名な都市伝説がデマであると確定したのでまとめておきたいと思います。 起点は佐藤さん(@sigeosato )のこの発言。 ところで有名な「OMAF用レンズをMF機に付けると外れない」ってこれホントなの、今更だけど — 都…

Fed銘 エクステンションチューブ + SONY α7 + 諸レンズ

少し前のKMZ製のターレットファインダーを探していたのだけれど、そのときは見つけだせませんで。ふと気づくと、銀塩EOS Kissシリーズ(×5台)の台座となっているボックスの確認を忘れていたのであけてみると、ターレットファインダとかフォクトレンダー銘(COS…

スナップ / COSINA ZEISS IKON + Canon Serenar 35mm F2.8 + FUJI SUPERIA X-TRA 400

COSINA ZEISS IKON + Canon Serenar 35mm F2.8 + FUJI SUPERIA X-TRA 400 カバーに"OCCUPIED JAPAN"と刻印された占領時代のこのレンズはカラーでの使用を想定して作られてはいないはずなのですが、私はこのレンズの写し取る色の描写が、これまた大好きなの…

Nikon FE モルトの張り替え

ここしばらく、夜食と午前0時以降の飲酒は禁じていたのだけれど、今日は飲みたいので飲むことにする。 ウィスキーをひっかけながらNikon FEのモルトを貼り替え中…外装はそこそこなのだけれど、モルトはもうべったべたの糊かカッサカサに枯れて触れば崩壊する…

偶然の産物 / Zorki-3M + Jupitar-8 + Fuji X-TRA 400

Zorki-3M + Jupitar-8 + Fuji X-TRA400 撮っているうちに段々フィルムを巻き取っているスプールに負荷がかかって空回りし始めてこういうことになるようです。またこのスプールが、どこのブリキ細工だっ、ていうレベルの作りで。 アンダーパーフォレーション…

もうコンパクトカメラはこれ一台でいいんじゃないか / KONICA C35EF

と、心にもないことを言ってみる。ACOM-1からコニカつながりでC35EF。 KONICA C35EF(KONICA HEXANON 38mm F2.8) + KODAK ULTRAMAX400 このあたりでもちょっと触れたC35EFだけれど、私にとっては写真家増山たづ子ばあちゃんの愛機という印象が強いカメラ。増…