COSINA C1sとVivitar V3800Nとかの話
なんかダダダッと書き連ねてるけどそういう日もあるということで。肝心のAF一眼レフの話題が全然ないじゃないかとか、写真がないじゃないかとか、そのあたりの苦情は受け付けかねます。はい。
そして懲りずにMF一眼レフの話。COSINA C1s。
前からときどき、無性に欲しくなるときがあったのですけれど、これもまたそのクラスに対して妙にプレミアがついていることがあって手を出さないでいたモノが、今回本体のみの格安で出ていたのを落札してみました。
届いてみると状態は充分実用に足るモノなのですけれども、Kマウントではありますが手持ちのPENTAXレンズが似合わないことこのうえありません。
なにか合うデザインの他メーカーのKマウントレンズを探してやりたくなります。
なんでこんなものを買ったかというと、こんなブログをつくっておいて白状するのもなんですが、私のメインのカメラは主にバルナックタイプ(Leitz製とはいっていない)のレンジファンダーで、もともとMF一眼レフはほとんど持ってなかったのです。(他の用途で使うAF機はまたちょっと事情が違いますが)
いや、ストリートスナップばっかり撮ってると一眼レフは使いにくいのです。もちろん使うことはできるんですが、ファインダーをのぞくことがほとんどないので。
- 作者:丹野 清志
- メディア: (B)
それならNikonのMF機の状態のいいのをさがしたほうが…と思ったときに目についたのがVivitar V3800Nだったわけです。
Vivitarというのはアメリカの写真関連機材のメーカーで、いまではトイカメラ方面ではそれなりに名前が知られています。自社製品というよりはOEM品で有名ですが、そういう品物を探してきてブランドをはりつけるのがうまいってことです。日本でも昔は販売店のブランドのついたカメラがたくさんありました。
今検索したらAmazonさんでも品切れになってます。どうやら販売終了しているのか?トイカメブームのおかげで引き延ばされたフィルムの寿命もいよいよ終わりが来たということこもしれません…
Vivitar V3800N SLR カメラ 50mmレンズキット
- メディア: エレクトロニクス
羊の皮を被った状態のよい(これ大事)ソビエトカメラ的というか。
欲しいという友人がいたので手放してしまったのはレンズのVivitar 50mm F1.7 MCの描写が好みでなかったからですけれども、別に悪かったわけではないので手放したのがちょっと惜しくなくもないです。
現行AGFAあたりのちと素性の怪しいフィルムと相性が良かったように思えるのもトイカメラ的でしょうか。こんな立派な『一眼レフ』をトイカメ扱いするというのも、なんというかトイカメラというのも幅が広いというか懐が深いというか、曖昧模糊とした妖怪のようというかなんというか。
そして、実はこのVivitar V3800Nはレンズともども中国のPhenix DC 303あたりのOEMです。Phenix(鳳凰光学)というと安原一式とかのエピソードが思い起こされるんですが、さすがに割愛。秋月はいまからでも欲しいというのは本音ですが。
- 作者:安原 伸
- 発売日: 2008/01/10
- メディア: 文庫
閑話休題。
で、話を戻して今回COSINAのC1sを買ったのは、COSINAがデジカメ初期の三洋電機のごとく、自社ブランドでの商売をあきらめる代わりにOEMで圧倒的シェアを握るという名を捨てて実を取る系の商売をしている会社だからで、そういう物の作り方は大好きだからです。ああ、三洋のデジカメよ…
このC1sの原型であるCT-1スーパーこそが本家の無名っぷりとは裏腹に、世界中でたくさんの上着を着替えまくってOEM生産された、ある意味で名機中の名機としての名にふさわしい一眼レフであり、また、その金型をベースとして往年のフォクトレンダー(Voigtländer )ブランドをまとってBessa-Lに始まる(LはそもそもLeica IcやIfのような広角専用のファインダーレスの正しくカーメラ(=暗室)だけれど)レンジファインダーの輝かしい復権のベースになったカメラです。
うちにはBessa-TとBessa-R二世代目のデジタル的な従兄弟のR-D1sしかいないのですけれど、いずれ増えていくように思います。Bessa-Rの現行三世代目ベースのRDは出ないものかしら、ぶっちゃけ500-800万画素くらいでいいんですが、シグマとかと組まないかなぁ。Foveonを積んだR-D1とか…SD1を最初70万くらいで出したSIGMAなら…きっと…いや、はかない夢ですよね。白昼夢です。はい。
いや、COSINA C1sですが、実際にならべてみるとわずかに大きいのですが、プリズム周りのデザインのまとまりのよさと全体の曲線の効果もあって最小クラスのAF一眼レフのα-Sweet IIより小さく感じさせられるくらいで。持った感じもほんとに小さい。軽いけれど、ひ弱ではない。音も味も素っ気も無いけれど、こういう動作感が好きって人は意外に多いように思うんだけれどどうなのでしょうね。
ところで、ラバー素材とか握った感触とかシャッター音とかの使用感といい各部のデザインといい半年前まで触っていたVivitar V3800Nと近い感じなのですが、これやっぱり直接の関係はないのでしょうね。まぁ、DC 303やVivitar V3800Nにはある多重露光機能があるように見えることやどこかに分解比較していたサイトがあったように思うし、そのときに内部の設計が全然違ったので納得した覚えはあるのだけれど。
それくらい割り切り方が似てたってことなんだろうかなぁ。収斂進化?それとも退化?