「単独ムックと需要層と普及台数の関係」試論
立て続けに更新しております。色々資料を眺めているのですが、Canon EOS KissにしろMINOLTA α SweetにしろNikon Uにしろ、単独ムックの作例がどれも似たり寄ったりで、さらに言うなら2016年現在の「写真」関連の概説書もほとんど変わっていないという状況に若干寒気を感じております。
ところで、上記の一覧にPENTAXがはいっていないのはどういうことか!とお怒りの向きがありましょうが、そもそもペンタックスの普及帯AF一眼レフは単独ムックが出版されていないくさいのです(少なくとも私は見たことがない…)。
Amazonでざっと検索して MZ-7のドイツ語(!)解説書は見つかりました。144頁、なかなか気合い入っています。そもそもMZ-7を普及帯一眼レフと言って良いのかは議論のあるところでしょうか(むしろ中級機かと。MZ-3とMZ-5をどう位置づけるか、という問題になりますが。MZ-Sをシリーズの最上級機とするか番外とするか)。
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ペンタックスQ WORLD―手のひらサイズのナノ一眼 (日本カメラMOOK)
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単独ムックと需要層の関係
これは以前も触れたことですが、実はEOS Kissシリーズも2代目のNew EOS Kissで単独ムックは終わってるようです。
キヤノンNEW EOS Kiss写真入門―AF一眼レフカメラの使い方・写し方完全マスター編 (日本カメラMOOK)
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また、Nikon Uシリーズも最終U2の一歩手前のUsまで、MINOLTAも最終機をα-Sweet IIとするかKONICA MINOLTAのα-70迄とするかで数え方は変わりますが、やはり最終機まではムックは出ていません。
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- 発売日: 2002/07
- メディア: 単行本
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そう考えると内容については置くとしてもデジタル一眼レフになってからのムックの出版数はすごいことです。
ハードオフのジャンク棚からのぞきみた普及の実情
普及帯AF一眼レフのなかで九州の片田舎のハードオフのジャンク棚で層をなしているうち一番数が多いのが初期EOS Kiss三部作。ほぼ同数で競り合っているのがMINOLTA α Sweet初代とそのバリエーション(S,360si)です。ほとんど見ることが無いのがPENTAX 二桁シリーズでそしてまず見ないのがNikon Uです(かえって三桁シリーズのほうがみるかも)。
ただし、Nikon Uに関しては行きつけのDPEの委託コーナーには複数台あるので、購入層がメーカーの思惑通りのファミリー層とはならず、当時からある程度"分かっている"ニコン党へ流れついたとは言えるのかもしれません。そもそもこのあたりの機種はスペック的には完全な中級機であり、海外ではシリーズ名から違って中級機として正当なナンバリングがされていたりするのです。
結局のところ、ペンタックスMZ二桁シリーズは実際どの層にどれくらい売れたのでしょうね。ペンタックスのMZシリーズはプラ製のピニオンギアが破断してミラーアップしてしまうという持病があるのでそれで動作品が減っているというのはあるかもしれませんがいくらなんでも…と思います。普及帯AF一眼レフのなかでこの手の持病としては最近益々手の付けられない状況になりつつあるMINOLTA αシリーズのダハミラー搭載機のペンタダハミラーの銀蒸着の劣化問題ですかね。
というわけで次はそのあたりを踏まえたEOS Kiss以外の普及帯AF一眼レフシリーズのお勧め度を書いてみようかなと思っております。