書肆萬年床 光画資料室

写真史や撮影行為にまつわるあれこれ、またはカメラ等についてよしなしごとを放り込む納戸

件の系統のフェイクライカ 番外編 カスタムフェド レポート 速報版

f:id:afcamera:20190308223945j:plain

件の系統のフェイクライカと合わせ興味深いフェドがやってきましたので速報します。元々はフェイクライカの付属品でしかなく眼中に無かった"ゴールドフェド"なのですが、改めてみると意外に面白いのです。いわゆる"サモワールイカ"と言われるような土産物レベルの粗雑なフェイクライカ「ですらなく」その程度の粗雑な塗りを施されたフェド。果たしてどのような需要を狙ったものなのでしょうか?

カスタムライカ(またはカスタムフェド/ゾルキー)・コピーライカ/ライカコピー・フェイクライカまたはその下位分類としてのサモワールイカなどは、それぞれ指し示す内容に重なりがありつつもズレのある概念なので取り扱いには注意する必要があります。

f:id:afcamera:20190308224014j:plain

f:id:afcamera:20190308224436j:plain

ほんとうに遠目には一見ソビエト製のフェイクライカかと思わされる雰囲気なのですが、紛う方なきフェドです。レンズ銘もIndustarであり、つまりはフェイクライカの技法を使って後塗りされた「カスタムフェド」ということになります。

この一見粗雑なフェイクライカ調のフェドですが、ホットシューとアイレットと装備という興味深い特徴があるのです。

f:id:afcamera:20190308224223j:plain

先ほどの写真にも写っていますが、シューがなんとホットシュー仕様なのです。残念ながら実際には機能しないと思われますがこの加工は初めて見ました。私はこのホットシューはただのデコレーションと考えましたが、twitter上で ldnakkun (@f5m6f4e) さんから実用の可能性についてご指摘をいただきました。

まずはシンプルな汎用フラッシュを探したいのですが、あるはずのものが出てこない…

(19/03/12 追記 ホットシューであることを確認しました!)  

 また、ライカDII相当のFedには本来アイレットを備えませんので、このアイレットは後からの追加ということになります。

f:id:afcamera:20190308224524j:plain

そういう次第でこの真鍮食のくすみも激しく、一見非常にみすぼらしいフェイクライカにさえなりきれなかった後塗りのフェドでしかないと思わされるこの個体は、実際にはかなり細かく手の入れられたカスタムフェドだったということになります。

こんな訳で安価なフェイクライカと思いきやこれはこれでなかなか興味深い個体というわけで、実は分解して再塗装の練習台にしようと思っていたのですが、ちょっとそういう使い方は難しくなってしまったという次第なのです。

一体どういう経緯でカスタムされたものかを今から追うことは難しいと思いますが、広くバルナックライカの系統のカスタムを考えるときに興味深い事例です。

いずれホットシューの実際などが分かりましたら詳報を出します。

(この記事は次の投稿から始まるツリーを元に改稿したものです)