雑記 天神界隈周遊200211
久しぶりに天神界隈に出る。
目的地 その1
*「コレクション展 アジア美術からみるLGBTQと多様性社会」
・ハン・ティ・ファム
・ライオネル・ウェント
題不詳[黒のヴェッティをまとう男のヌード] | 福岡アジア美術館
・石川真生 など
アジアギャラリーでの開催。これで企画展をやって欲しいくらいだけれど、客が入らないのだろうな。ひとつひとつが素晴らしいだけにもう少しボリュームが欲しいのだが。ただ、素晴らしいのは間違いない。
*「専門学校九州ビジュアルアーツ 写真学科 Photo Exhibition2020」
8階に足を伸ばしてみると写真の展示が。ふらっと入ってみるとこれが存外に視点が面白くアイディアも豊富でとてもよかった。
専門学校と言うからには2年で仕上げるのだろうか。下手な美大の写真科学生よりよほど気合いが入っている。就職を前提に腹が据わっているということなのかもしれない。
唸らされる展示も多いが、むしろそこまで焦点が絞られていない連作の中に「このまま撮り続けたらどう展開していくかな?」と思わされる一点があったりして興味深かった。
この学校の写真学科の展示は機会があったら覗いてみたいもの。
目的地 その2
*「数寄景/NEW VIEW —日本を継ぐ, 現代アートのいま」
期待して足を運んだのだが正直なところピンと来ず。そうそうに退散。(実はこの時間にアジア美術館で九州派と現代詩のサークルの関係について講演があって、谷川雁や石牟礼道子などサークル村関係者とのつながりについても触れたらしく…下調べが足りなかった…)
目的地 その3
Matsumura Akira Photo School (松村写真塾)
*田中昭史写真展「風景秩父」
丁寧に焼かれたモノクロプリントが見たかった。何時間でも飽きずに眺めていられるような素晴らしいプリントの数々。本当はそんなにエラそうなことはいえないのだけれども、九州とはまるで違う秩父の自然を、強調するでなく、取り立てるでなく、称揚するでなく、一歩引いたくらいの距離感で淡々と捉えていく視点が心地よい。
ここまでで時間がかなり押していたのだけれどつい長居してしまう。
目的地 その4
アートスペース獏
*藤岡耕太郎 写真展 「裂け目の向う」
獏には元々寄る予定でちょうど写真展があっていたので覗いてみた。作家を囲んだパーティ中でじっくりは見られなかったし、タイトルとセレクトがかみ合っているのかは疑問もあった(もう少しじっくり見られればまた印象も違ったかも知れない)のだけれど、とにかく展示の中の一枚のプリントが気に入ってしまい、交渉したところ譲っていただけることになった。
とっさに考えた予算の見立てと同じでそれはそれは良かったのだが、実は最近作品を買うことが続いてこの方面でも手元不如意に陥りつつあり、飾るスペースが問題ではある。
その他
ジュンク堂で物色。写真集にピンとくるものがなく、ちょうど「つくば写真美術館」について文献を読んでいる最中だったので『写真をアートにした男』などを追加。「カメラ毎日」の休刊と「つくば写真美術館」のイベントが同じ1985年であったというのは日本の写真の歴史を考える上で示唆的だけれど、おそらくその辺りを指摘した文章は既にあるのだろう。
ここしばらくウィージーの自伝とか手元の写真集あたりを読み返していて、また今日のようにカメラを片手に一日街を歩いてみれば、最近の騒ぎがアホらしく思えてきた。スマホを持ち歩くのをやめてしまったというのもあるのだろう。あとは本当は22時以降ネットにアクセスするものやめようとしているのだけれど、今日に関しては帰りが遅かったのと一日の記録ということで例外扱いしておくとする。