ドフジャンク棚にみる普及帯コンパクト史 備忘録
最近は(全盛期に比べれば誤差の範囲とはいえ)多少なりともフィルムカメラでの撮影が盛り上がっているようで、なかでもこれまでほとんど見向きされてこなかった普及帯のプラ製コンパクトカメラが評価されているらしいのが面白いところです。
残念ながら地方在住だとそのあたりのコンパクト機にはほとんど動きがありませんが、一部実用一眼レフ(Nikon FEなど)に相場の上昇が見られるので多少なりとも盛り上がりは伝わってきているようです。
さて、巡回している近隣市町村のハード○フでも銀塩コンパクトの、それも普及帯のプラカメは投げ売りでもほとんど動きがないままですが、ジャンク棚を定点観測しているとここ50年ぐらいの普及帯コンパクトの発展史と各家庭での受容史がなんとなく浮かび上がって来なくもないので、ちょっとした整理を。
あくまで巡回しているハードオフのジャンク棚で実際に見かけた機種基準です。(一部そうでないのもあります。特に90年代後半になってくるとデジカメへの移行が始まるのでこの時期の銀塩カメラはあまりジャンク棚に登場しません。そのかわり、初期のデジカメが大量に並んでいるわけです)
(2017/07/24版)
1.ノブ巻上+目測またはRF + 単焦点+金属製
- 富士フイルム Fujica 35-M(1957)
2.ノブ→レバー(親指)巻上
3.自動露出(AE)
- OLYMPUS AUTO-EYE(1960)
- Canonet QL 17(1965)
- Yashica ELECTRO 35(1966)
4. フラッシュ内蔵+この辺でプラ素材導入開始
- コニカ Konica C35EF(1975)
5.カプセル型のレンズバリア機登場
- OLYMPUS XA(1976)
6.自動合焦(AF)
- コニカ Konica C35AF(1977)
7.自動巻上げ(オートワインダー)内蔵
- Canon AF35M (オートボーイ)(1979)
- Yashica AUTO FOCUS MOTOR(1981)
8.日付同時写し込み機構搭載
- Canon Autoboy2 QD(1983)
9.複数焦点(標準/望遠)レンズ搭載
- Canon Autoboy TELE QD(1986)
10.標準ズーム(2倍程度/パワーズーム)レンズ搭載
- Canon Autoboy TELE QD(1986)
11.このあたりでレンズ銘とF値がレンズ周りから消滅
( ブリッジカメラ登場 → 別の世界線へ )
(「写ルンです」登場(1986) → 別項へ)
12.簡易パノラマ撮影モード搭載機登場
13.撮影モード搭載機登場
- Ricoh Myport 330(1995)
( APS機登場 → 別項へ)
( 高級コンパクト機登場 → 別の世界線へ)
14.超望遠ズームレンズ搭載機登場
- PENTAX ESPIO 200(1998)
一般家庭へのコンパクト受容史を考えると本当は110カメラ、ハーフサイズカメラとディスクカメラあたりも目を配らないといけないですが、あくまで地方のハードオフジャンク棚で取ったメモってことでご容赦ください。(その割にAPSは入っているじゃないかと言われるとあれですが...)
ちょっと腰を据えてコンパクト史をまとめようとしても、現状ではなかなか資料が難しいのです。OEM関係とかになると完全にお手上げです。
これらの機種については次のサイト以上にまとまった資料は有りませんのでご紹介しておきます。
penguin-19's COMPACT CAMERA
コンパクトカメラ専門ページ penguin-19's COMPACT CAMERA