MINOLTA α-7000 + MINOLTA AF ZOOM 24-100mm 1:3.5-4.5 D
昨日復活させたα-7000ですが、ひさしぶりの休みにさっそく持ち出してみました。レンズはこれまた腐るほど落ちてるMINOLTA AF ZOOM 24-100mm 1:3.5-4.5 Dです。マクロはないですが、0.5mmまでは寄れるので街中でどんどんスナップして回るにはちょうどいい感じです。
前回紹介したキットレンズのAF ZOOM 35-70 F4.0より精悍で現代的な面構えになりました。まる一日触っていて、しばらく使われていなかった道具につきもののくすみは一切消えて、生きている道具というオーラを取り戻した感じです。
まだ一本目も現像していないのにどんどんフィルムを通してしまって、これで不具合があったらどうしたらいいのでしょうね(笑)
とにかくファインダ−の見え、シャッター音、巻き上げの感覚がしっくりきます。AFは確かに弱いですが、一本撮ってればだいたい傾向がつかめたので、そういうときはさっさとMFで使ってます。
明日には現像に持っていくつもりですが、さてどんな感じに映っているでしょうか。
MINOLTA α-7000 + MINOLTA AF ZOOM 35-70mm F4.0
世界最初の本格的AF一眼レフであり、ライカのレンジファインダー機など一部をのぞく全ての現行カメラシステムのアーキタイプの一つ、ミノルタ α-7000。
このカメラによって当時のミノルタは市場の大部分を押さえました。
高画質ではあって、年々使いやすくなっていたにしても、なおプロ用途であった一眼レフと撮影行為そのものを本格的に一般人に普及させたという意味でも、現行のスマートフォンまでつながる撮影スタイルの源流とも言えるかも知れません。
ジャンクの山*1に埋もれたまま放置していた本機をふと手にとって軽く磨いてみたら、なにやら愛着が湧いてきたので電池を入れてみました。
どうやら生きている。ついていたAF ZOOM 35-70 1:4は残念ながらAFが死んでいる*2が、手持ちで同じ物の動作品を付けてみます。
この時代のズームレンズは捨てるほどあります。
ほとんど似たり寄ったりのスペックのレンズでほぼガワが違うだけなのだけれど、ボディと標準・望遠ズームレンズがセットでデザインされているので、その組み合わせの時に一番しっくりくるというのはあります。
レンズを買ったがために、あうボディを探して無駄に台数が増えるとか。これが名機名玉ってならわかるけれど、ジャンクレンズにジャンクボディの組み合わせなんですよね…それもまたよしか。
デザインはもろ80年代という感じですが、一周回って最近この手のデザインがかっこよく見えてきていいます。とくに、AF ZOOM 35-70 1:4みたいなデザインやカラーリングのレンズはもっとあっていいんじゃないかしらん。
この手の細いボタンのデザインがまさしく80年代の家電という印象、これはこれで目に新しい。なんというかガンダム的というかロボット的というか。男の子的というか。
AF一眼レフというと多機能と大量のボタンで操作にはマニュアル必須という印象があるけれど、α-7000のボタンは機械式一眼レフのダイヤルを一対一で置き換えているだけという感じで、シンプル極まりなくマニュアルがなくとも理解には問題なし。
この時代の液晶ディスプレイの常として液漏れがあるが、実用には充分。
この手のカメラの操作が複雑で面倒くさくなるのは一つのボタンやダイヤルに多機能が割り付けられたりシーンモードなんかが充実するようになってからなんだよなぁ。なぉ、αシリーズのマニュアルはサポートを引き継いでいるケンコー・トキナーから正規にダウンロード可能。なので活用するのが吉。
http://www.kenko-tokina.co.jp/konicaminolta/support/manual/slr/a7000j0.pdf
グリップにひびが入りまくっているのは、劣化して真っ白になっていたのを磨いて良い感じになってきたところで、休日出勤の職場に持ち出して机においたところ、グリップがばらばらに崩壊したというコントのような出来事の結果です(笑)
本体表側だけで電池室カバーや裏面は劣化していても崩れてはいないのは、なにか素材に違いがあるのか。
革でも貼るかと悩んだけれど、結局両面テープを貼ってジグソーパズル決行。
αシリーズのグリップは劣化が激しいです。これをきれいにするには劣化した部分を丁寧にのぞいてやればいいのですが、使い古しの歯ブラシで磨いて新聞紙で磨いたところそれなりに見られる状態になりました。写真ではあれですが、実際にはもうちょっといい感じです。
これもまた劣化気味だけれど速写ケースがあるので実用には問題なし。
使ってみて、α-7000のシャッター音はいい感じです。ミノルタが当時どれだけこのカメラに注力していたのか伝わってきます。このシャッター音だけ聞いていたくなってしばらくシャッターを切り続けました。
また、α-7000のファインダーの明るさと見え、ピントの山のつかみやすさにも驚きます。さすがアキュートマットといったところでしょうか。劣化が感じられないわけではないのですが、それでもなお、です。ションベンちびりそうです。
つけているのはF4通しとはいえ標準ズームなのにまるで単焦点つけてるみたいに感じられます。
これだから、いまのAPSサイズ…いや、フルサイズでさえデジタル一眼レフのファインダーは…EVFなんざ…という話になっていくのですが。
初期のAFなので、遅い・苦手なシーンが多すぎということが言われるんですが、だったらそんなシーンではMFで使えばいいじゃんという話で。
現在の瞬間的にピントが合ってしまうデジタル一眼レフが、どれほど「撮る」という人間の「行為」をスポイルしてしまっているかと思うと、このカメラくらいの動作は十二分に撮るという行為を意識させてくれて、このカメラで撮る価値があると思わされます。楽しいです。
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外装が劣化しているものも多いですが、この手のカメラは放置されたことでくすんでしまっているために印象が悪くなっていることも多いので、磨き上げればかなりの質感を取り戻します。そのころには結構な愛着がわいているものです。
世界で最初のAF一眼レフというのがどれほどのものなのか、是非試してみていただきたいカメラです。
それにしても、SONYは現行αシリーズにミノルタ時代のナンバリングを使うのは辞めてくれませんかねぇ。紛らわしくてしようが無い。7000の登場がうわさされていますが、APS-Cのミラーレスなんて、そもそもαマウントですら無いのに…
スナップ / COSINA ZEISS IKON + Canon Serenar 35mm F2.8 + FUJI SUPERIA X-TRA 400
- COSINA ZEISS IKON + Canon Serenar 35mm F2.8 + FUJI SUPERIA X-TRA 400
カバーに"OCCUPIED JAPAN"と刻印された占領時代のこのレンズはカラーでの使用を想定して作られてはいないはずなのですが、私はこのレンズの写し取る色の描写が、これまた大好きなのです。
Nikon FE モルトの張り替え
ここしばらく、夜食と午前0時以降の飲酒は禁じていたのだけれど、今日は飲みたいので飲むことにする。
ウィスキーをひっかけながらNikon FEのモルトを貼り替え中…
外装はそこそこなのだけれど、モルトはもうべったべたの糊かカッサカサに枯れて触れば崩壊するという劣化具合。元の厚さは1mmなのか1.5mmなのか2mmなのか…ミラーの隙間に合わせてとりあえず1.5mm貼っとく。
Japan Hobby Tool カメラ内面反射防止フォーム のり付き1.5ミリ JHT9541-1.5
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このFE、フォーカシングスクリーンが水拭きされている気配があるのはいただけない。フレネルレンズの隙間に汚れが入り込んでしまっている。
筋のいいものが置いてあるのはありがたく、ここの店員さんはカメラ好きみたいなのだけれど、ちと扱い方には微妙なところが…
無水アルコールで掃除してある程度綺麗になったが、FM3のスクリーンがつかえるというので、そこはサクッとAmazonにを注文しておく。
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靴 / Canon EOS Kiss7 + EF28-90mm F4-5.6 USM + KODAK UltraMax400
EOS Kiss7からもう一枚。前の写真と同じ日の撮影で、玄関で撮ったもの。こちらはまだ"いわゆるアナログっぽい"感じでしょうか。
このあたりのAF一眼レフでは基本的にプログラムモードでカメラに任せっきりで撮ってます。ごくたまに露出補正をするか絞り優先を使うぐらいです。
シーンモードも大変よくできているので馬鹿にしないでまずは使ってみるのも手です。
今の時代にフィルム始めたばかりだと、それがカメラやレンズの個性なのか、不具合なのか、自分の腕が悪いのかを判別しがたいので、最初は最強の相棒であるカメラの力を借りてなにも悪いことはありません。
新任将校は下手に何でも手を出そうとするより、古参の下士官に任せた方が物事はうまくいくのです。 もっと細かいところまで手を出そうとするのはそれからぐらいでちょうど良いのです。