Zorki のレリーズボタンとか外付けファインダーとか
突発的な更新ですが、前回と同じくツイッターのまとめ。
ちょうどシャッター幕を張り替えて試写のためにフィルム消費中のZorki初期型。
Zorki/Fedの参照元のバルナック型との大きな違いはレリーズボタンにレリーズケーブルをつけられる様にしたことで、立派な改良点なのですが、これがまた個体差またはバージョン違いによってシャッターが切り難いことがありまして、この水準機付きボタンはかなり良いです。ノーファインダーでやってるときに巻き上げノブと間違えるあたりが未熟者ですが。
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なお、Fed / Zorkiともホントの初期の初期型はバルナックライカに近い形状だそうです。Fedは所有していますが、Zorkiの方は現物は確認してません。
ものによってはこちらを付けています。三個セットで890円と嘘みたいな値段ですが充分な実用品です。付く付かないは自己責任でお試し下さい。ま、安いので。
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これまた手持ちのZorkiです。
細かいバージョンは昔は確認していたのですがもう忘れました。
一見キレイなのですが、この個体はスプールの下部の羽根をねじ切った、この個体とセットだったスプールでしか正常動作しないという嘘みたいな話があります。工業製品の精密さと大工仕事のおおらかさが同居するのがソビエトカメラの魅力と言いますか。
さて、こちらのJupiter-12をつけている方にはずっとターレットファインダーをつけていたのですが、これが重いし覗きにくいしどうしたものかと思っていまして。手元のソ連製35mmファインダーはシューが硬くてつかないのです(同じメーカー製なのに!このバージョン/個体ごとのシューの厚さの違いもよく報告されるところ)。
というか手持ちの外付けファインダーのほとんどが付かない固さで。
まぁ、もともとレンジファインダー機、特にバルナックライカおよびそのコピー機で撮っているときは半分ノーファインダー(妙な言い回しだけれど)みたいなものでフレームの中心に対象が入っているのがパッと確認できれば充分なのです。
そこで思いついたのがSIGMA DP2xにつけているVF-11。
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そんなわけで、冬眠中のDP2xから外したVF-11をZorkiへ。
幸い固いアクセサリーシューにもなんとか嵌まりました。しばらく使っていなかったので接写してみると流石に汚れが目立ちまして掃除してやらねばいけません。随分しっくりきて持ち出したくなります。ドンドン取りたくなる気分にさせる、というのはなかなかバカに出来ることではありません。
Fed / Zorki / バルナックライカでスナップを撮っていると、こまかにピントを合わせたり絞りを変えたりはしなくなります(私の場合)。
町を歩いていて、そのときどきの天気や場所(日陰・アーケードの中など)に合わせてシャッタースピードをおおまかに変えます。これは習慣づいています
あとは撮りたいもの / 構図に身体が飛び込んだときに、自然にシャッターが切れています。体感的には一番シンプルで"早い"と感じられる撮影で、それがとても気持ちがよいので、そのあたりが私が未だにFedやZorkiを使っている理由でしょうね。
Fed銘 エクステンションチューブ + SONY α7 + 諸レンズ
少し前のKMZ製のターレットファインダーを探していたのだけれど、そのときは見つけだせませんで。
ふと気づくと、銀塩EOS Kissシリーズ(×5台)の台座となっているボックスの確認を忘れていたのであけてみると、ターレットファインダとかフォクトレンダー銘(COSINA製)の15mmファインダー辺りとか各口径のフィルターとかいろいろ。おまけでAGAT-18Kとスメハチ。(よいカメラだが当分使うあてがないので委託を考えよう…)
さて、このとき存在を忘れていたFed銘のエクステンションチューブを発掘した。
以前何かのレンズを買ったときにおまけに付いてきたのだと思うけれど詳細は忘れた。手に入れたのはよいものの、解説も無いしレンジファンダー機で目測マクロ撮影なんて無茶だしストリートスナップ中心の私には無用の長物なのでそのまましまい込んでいたわけだ。
さて、今回改めて考えてみると、Fed銘がついていたことでL39マウント用と思い込んでしまったところがあるのだけれど、そもそも用途を考えればむしろ一眼レフのZenitなどのM39マウント(マウント系はLマウントと一緒でフランジバックを一眼レフ用に調整してあるソ連の一眼レフマウント)用と考えた方が正しいのでは無いかと考えて調べてみると実際そうだったようだ。もちろんL39マウントでも使える。
それにどうやら本来は4パーツあったらしいが手元にあるのは3パーツだった。4つのチューブを組み替えることで様々な焦点距離を実現できるのだろうが、それを確認するまでの興味は無いのでとりあえず3つ全部くっつけて試写をしてみることにした。
なお、Lマウント用のアダプターにmukカメラサービスのヘリコイド付きのものを使っているので、本来の4本セットに近い撮影能力になっているものと思われる(適当)。
またRAWでは撮ってません。JPEGで撮ったのをフリーソフトで簡易に調整しております。その程度のお遊び企画で結構な方は読み進めてくださいませ。
(注意) このときは本来遠出する予定だったモノが大変な悪天候なため車を出せず、閉じ込められた室内で日中から台所でつまみ作りつつ飲みつつの撮影という馬鹿な遊びなので、妙な作例ばかりなのはご容赦を。
(追記) 以下の作例のうち、α7にエクステンションチューブとレンズをつけた状態を撮っているのはKONICA MINOLTAのA2です。普段物撮りにつかっているα7が被写体になったため持ち出したある意味α7のご先祖様ですが、この時代のデジカメはハイエンドでもISO400以上にすると大変なノイズが乗ります。その辺りの事情は割引いてお楽しみください。
(追記の追記) 筆者がソビエト関連のカメラやレンズについて真剣に調べていたのはもう何年も前のことです。また、ブーム時点に発行された著作等に細部に間違いやミスが散見されるため、各レンズやカメラについて興味を持った方は、ご自分で詳細を確認することを宜しくお願いします。
その1 / KMZ Jupiter-8 50/2
Zorkiの定番標準レンズJupiter-8をつけるとα7でここまで寄れる。本来の最短撮影距離は1mであることを思えば驚異的な接写能力だ。
しかし、どこまで近寄れるのかを見るのに開放で撮っているのもあるにしろ、被写界深度の薄さに、やはりこのチューブはRF機ではなく一眼レフでないと実用は難しいと実感。RF機でやるなら三脚に固定して正確に距離を測定しての物撮りでも無いとむずかしい。
なお、被写体のZorki-4kはこのとき距離計の調整をしていまして、このファインダー横の飾りネジを外すと中に横のズレを調整するためのネジがあります(縦を調整するには軍艦部を外す必要がある)。
その2 / KMZ Jupiter-9 85/2
安価なポートレートレンズとして一時は人気を博したJupiter-9 85/2を載せてみる。さっきは撮り忘れたが、装着時の様子はこんな感じ。レンズ本体が大きいのでそこまで違和感はない。
前述の通り、アダプタにもマクロ機能があるので、最短距離1.5mのレンズがエラいことに。開放でとるとどこにピントが合っているのか分からないくらい被写界深度が薄いのでF5.6に絞っているがそれでこれである。
その3 / Leitz Summitar 50/2
ソビエトレンズばかりでは何なので、手持ちのLeitz Summitar 50/2を付けてみる。装着時の容貌に少々異様さが滲み出し始める。
結果は、桁が違うというか。
その4 / Industar-22 50/3.5
装着時の姿がいよいよ奇天烈なものに。これまたZorki/Fedの定番Industar-22。
沈胴レンズでその外見はElmarそっくりだが、実際のレンズ構成はテッサー型なので写りの傾向は違う。
(再掲)なおこのときは本来遠出する予定だったモノが大変な悪天候なため車を出せず、閉じ込められた室内で日中から台所でつまみ作りつつ飲みつつの撮影という馬鹿な遊びなので、妙な作例ばかりなのはご容赦を。
α7のEVFは設定反映ONにしているのだが、はき出してくる画とは印象がかなり違っている。
毎日ムック 1998 「'98〜'99カメラこだわり読本」毎日新聞社
思い立って目次を起こしてみましたが、疲れました。せいぜい250ページに満たない雑誌にこんだけ詰め込んでんだもんなぁ。
- 出版社/メーカー: 毎日新聞社
- 発売日: 1998/07
- メディア: ムック
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Inter Communication (インターコミュニケーション)1992年04月NO.0 創刊号
- 作者: エヌ・ティ・ティ出版
- 出版社/メーカー: エヌ・ティ・ティ出版
- 発売日: 1992
- メディア: 雑誌
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なお、表題は目次に依りましたが、本文とはズレがあるものがあります。そこはご了承ください。
- 毎日ムック '98〜'99 カメラこだわり読本
- P.28 見学特集1 ニコンF5の"骨"ダイキャストの製造現場
- P.30 見学特集2 キャノンのプリズム"元"原器作り名人
- P.32 見学特集3 プラスチックレンズと、その成形
- P.35 こんなときは、デジタル処理でプリント
- 分解と修理
- P.60 ジッツオ製三脚分解手順 田中希美男
- こだわりの改造・工夫
- P.66 トライポッドのダイエット-三脚軽量化作戦 内田 亮
- P.71 スーパー・ババマチック・ストロボ 馬場信幸
- インタビュー
- P.75 冒険・写真家、グレート・ジャーニーの関野吉晴さん
- P.78 大竹省二さん"最後の弟子"小石美智子さん
- P.82 写真はお天気まかせの、藤森涼子さん
- カメラの知識
- P.86 写真とカメラ関係の資料を探す 畠田冴子
- 特集 ライカ話のさまざま
- P.118 ライカの凄みと、重みを秘めた冊子たち 田中希美男
- P.126 偽作/現代風ライカIIIf取扱説明書 織間 勇
- P.133 バルナックとM型ライカで、あえて使いにくい接写をする/ライツ製110プロジェクター 中村文夫
- P.138 大竹映子が語る、亡父・壮一も愛したライカたち
- P.142 触れてはならない"ライカ神話"の裏側 木俣 拓
- P.145 「フォトキナでライカの修理を依頼した話」の続編 木名瀬義昭
- P.150 初めてライカを使いました 梅根 牧
- 写真機材の新旧話
- 編集
- 表紙デザイン・沼田皓二/レイアウト・福村和美 藤沢公彦/校正・浅野裕美 石井千絵子 大川真由美/プロデューサー・山路陽一郎
中平卓馬逝去
中平卓馬逝去について最初twitterやFbに流れ始めた時点では半信半疑だったが、メディアに確定情報が流れた。瞑すべし、としてよいのかどうか。
本当に中平卓馬が亡くなったのか。ショックが大きい。「きわめてよいふうけい」は一度見たいのだけれども、機会を得られないままでいる。
写真集「来たるべき言葉のために」をはじめて見たときの衝撃。そして、作者がそれを全否定して、その後の経緯を知ったときの二度目の衝撃。忘れられない。
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手持ちの中平卓馬関係の文献を読み返している。
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いろいろ新しい気づきもあった。現状では中平の逝去について、どこも型通りの報道にとどまっている。追って写真誌を中心に特集が組まれるだろう。
河出の道の手帖の中平卓馬特集が、すでに六年も前のものであったことにショックを受けた。この間、私は何をしてきたろうか。そして私のなかの中平についての情報も、ここで止まっていたのだった。私は、まだ彼はF-1を手に町を歩いているイメージを持っていたが、実際には12年ごろから療養生活を送っていたらしい。入った施設の規約の関係で、最後はカメラを持てなかったらしいということも目にした。そのあたりの経緯も知りたい。
私が中平に惹かれるのは、彼にとっては写真が先にあったのではなく、言葉が先にあり(彼は数か国語を操る編集者だった)、そこから詩との間で写真を選び取っていったという経緯があるからだろう。
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こういうタイミングを商売にするのもどうかというのはあるけれど、ここを逃すと中平卓馬のドキュメンタリーはソフト化できないと思うので、してほしいと切に願う。
後期の仕事も広く紹介され、よく知られた記憶喪失以前とそれ以後を断絶とせず、トータルな視点で捉え直す評論を期待したい。
MINOLTA α-7000 + MINOLTA AF ZOOM 24-100mm 1:3.5-4.5 D 試写/夜の街 雨の街
このあたりとかこのあたりで触れた、ある意味で現行一眼レフシステムのみならず、あらゆる現代のカメラ/写真の始祖*1ともいえるα-7000の試写でございます。
元々は一山幾らでやってきて、狙っていたほぼ全てが告知の通りにジャンクであったという、誰を恨みようもない、ただ黄鉄鉱の山を自分の欲望が黄金にみせるという愚かな身振りの結果のなかに埋もれていた一台。
外装もボロボロで果たして電池を入れても動くかどうかと思わせていたところが、いざ電池を入れてみると当時のミノルタの意気込みが伝わってくる上質な時間を与えてくれました。ファインダーもシャッター音もワインダーの巻き上げ感覚も、今の普及帯APS-C一眼レフなんぞ全部駆逐する勢いです*2。
こういう古びた物が好きなんですが、現行のデジタルカメラの絵作りではどうしても表現しきれないというか、しっかり写りすぎというか、それは写真では無くて画像だろうという絵作りはどうしても違和感が残るのです。
なんでも写すというのはなにも写していないのでは無いか、と思うのです。
無論、防塵防滴なんて訳もなく、またAF一眼レフ第一世代として暗所の性能は悪いといわれますが、激しい雨の中、夜の町中でもそれなりに撮ってくれました。
地方都市の、暗い夜の街をよく捉えてくれたように思います。
こんな歴史的なカメラであり、かえって今のデジタル一眼/レフの方向から取り残された部分が贅沢に作ってあるカメラが、いまや本当に値が付かない。残念な話です。