書肆萬年床 光画資料室

写真史や撮影行為にまつわるあれこれ、またはカメラ等についてよしなしごとを放り込む納戸

主要記事一覧

当ブログである程度継続的に扱っているテーマについて目次を作成しました。フェイクライカ関連以下は「続きを読む」(PC端末の場合)で展開してご利用ください。

 イカ神話 / フェイクライカ関連

主に90年代末から00年頃に活動したと思われる非常に特徴的なフェイクライカを作成したロシアのチームによるカスタムの変遷を追っています。当時のクラシックカメラブームを背景として、Leitz製カメラとしての狭義のLeicaを超えた広義の「ライカ」について考えています。

  1. フェイクライカとはなにか / フェイクライカの新潮流 (暫定版)
  2. 件の系統のフェイクライカ 初期型 レポート 速報版 
  3. 件の系統のフェイクライカ 軍艦部切断型目測モデル
  4. 件の系統のフェイクライカ 愛と幻想のシン・ライカ
  5. 件の系統のフェイクライカ カッタウェイ(スケルトン)モデル
  6. 件の系統のフェイクライカにおける一連の指標についての考察
  7. 件の系統のフェイクライカ 番外編 カスタムフェド レポート速報版
  8. 件の系統のフェイクライカ 情報集積所
  9. M3神話解体試論 (2018.1.3版)
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企画「1万円で始める写真史」エントリー報告と反省会

前回の記事の切っ掛けになった投稿から発展して以下の興味深い企画が誕生しました。

さてどのような組み合わせにしようかと早速セレクトを始めましたがこれがなかなかに呻吟いたしまして、この「定価の合計1万円」という枠組みが絶妙で、これは面白いぞ!と勧めたいのだけれどそれを入れるとあれが押し出されてしまう…とマニアにありがちな何でもかんでもの物量作戦を阻止する防波堤として実に有効なのです。
このため、この場合はあれもこれもではなく、これ!と狙い=コンセプトを定める必要があるなと考え、今回は「友達から『おまえ、アレ(ポピュラー音楽のジャンルのどれかを想定してくれたまい)に詳しいんだろ?軽く教えてくれよ!』と頼まれました。さぁ、どうする?歴史やジャンル分け、著名ミュージシャンや大ヒット曲をどこまで紹介できるか?」というありがちと思われるシチュエーションを想定してみました。
さて、狙いは成功しておりますや否や。

1冊目

飯沢耕太郎 2012『深読み!日本写真の超名作100』パイインターナショナル

2,500円(税別)
いわば大ヒット曲やその後の歴史を変えた名曲のアンソロジー。右頁に作品を大きく載せてインパクトが強く、左頁にはよくまとまった解説という構成で、パラパラめくって気になったどの頁から読んでもいいのです。パラパラめくっただけの印象で日本写真史の変遷が大づかみできる快作なので版元品切れが本当に惜しい。再版が切実に求められる一冊です。
この本が実は8年前というのに驚愕させられました。このアンソロジーには日本最初期の女性写真家である島隆が撮った夫の島霞谷の笑顔の写真が収録されているのですが、当時の感光剤(湿板)で笑顔を撮ることは難しく演出写真であること、また当時笑うということがどういう意味を持っていたのかということなど、この写真から気付かされたことは多いのです。 

あと、2012年出版された本の表紙が福原路草の「トタンの塀」(1935)で、この緑の帯と合わせてこんなにスタイリッシュに仕上げられるというのが凄い仕事です。

深読み! 日本写真の超名作100

深読み! 日本写真の超名作100

 

2冊目

岡部昌幸 2005『すぐわかる作家別写真の見かた』東京美術

2,000円(税別)
1冊目のいわば洋楽版ですが、こちらは作品というよりアーティスト主体です。収録図版も比較的大きめで複数あり、解説もコンパクトにまとまって読みやすくまた興味をひくコラムも多数収録されていて日本写真史との影響関係も自然に抑えやすいです。気になったところから拾い読みができる構成というのはお薦めしやすい入門書としては押さえておきたい条件です。
時代ごとのムーブメントと活躍した作家がチャートでまとめられているのも興味を広げやすいところで時代ごとの1頁解説が入門書としては的確で、こんなに薄い本なのに収録作家も多く、そして写真史界隈では貴重な数少ない現行本なのです!!
今回読み直してあらためてこの本が現行で手に入ることに感謝しなければと思った次第です。 

すぐわかる作家別写真の見かた

すぐわかる作家別写真の見かた

 

3冊目

朝日新聞社(編) 1988『カメラ面白物語 エピソードでつづる日本の写真一五○年』朝日新聞社

2,400円
この本は題名が悪いというか副題の方が内容に近いのですが、それでもこの本の面白さを充分表現し切れていない憾みがあります。カメラや写真・関連の技術・周辺の写真文化や人物模様がおりなす重層的なドラマを読みやすい筆致で描いた唯一の本です。
広く「写真史」を考えるなら作品論や作家論だけでは取りこぼすものがたくさんあるということに気付かせてくれる貴重な作品でもあります。
この本も一つ一つの記事は短く図版も豊富でどこから読んでもよいのです。決して厚い本ではないのですが、収録記事が多いので当然執筆者も多く、そのリストを眺めると当時の写真史に係わる人々の層の厚さに圧倒されます。
個人的には東郷堂の当時の状況と圓カメラの果たした役割をとりあげた記事には大いに助けられて、いずれ書くつもりの東郷堂の記事では活用させていただきたいのです(その前に白昼現像の再現を成功させなければなりませんが)。

4冊目

安友志乃 2009『写真のはじまりの物語 ダゲレオ・アンブロ・ティンタイプ』雷鳥社

1,800円(税別)
Photographを「写真」と意訳したのが名訳ではあるのは間違いないことでしょうが、翻訳語につきまとう意味のズレはどうしてもつきまとうし、ときに「真実を写す」という字面が一人歩きした弊害も大きく、字面に引き摺られた無用な「議論」(前提が間違っているのでまともな議論ですらない)は今でも散見されるところです。
写真という新しい技術が登場したとき、人と社会がそれにどう向き合い、反発し、受け入れ、使いこなしていったかを知ることで今の「写真」を問い直すことができるのではないか…というのは大上段に構えすぎですが、写真登場の初期、ダゲレオタイプからアンブロタイプ・ティンタイプぐらいまでの動きを写真家の作品論ではなく各国の無名の人々の目線で描き出す得がたい本です。
なにより最近の写真本ではまず見ないデザイン、造本という意味でもとても新鮮な作品です。 

写真のはじまり物語―ダゲレオ・アンブロ・ティンタイプ

写真のはじまり物語―ダゲレオ・アンブロ・ティンタイプ

 

5冊目

飯沢耕太郎(他) 1989『わかりたいあなたのための現代写真・入門(別冊宝島)』 宝島社 981円(税別)

ここまで眺めてきて、はぁ、なんとなく色んな作品と作家がいたんだなぁ、と雰囲気がつかめてきた辺りでお薦めの一冊がこれです。なんと「別冊宝島」のムック!つまりほんの少し前にはこれが日本中津々浦々の本屋に並んでいたという驚くべき事実それ自体が写真文化史に刻まれた1頁。ナウなヤングにバカウケだったわけで、故に今やブック○フの108円コーナーの常連です。この本を1冊目にしても良いのですが、今となってはこれでもちょっと敷居が高いのも実情でしょう。

大きく写真の歴史と同時代的なジャンルを整理し、お薦めの写真家や写真集をバンバン紹介していきます。今のカメラ誌では絶対やらないような安易なパクリの批判や旧態依然の入門書界隈批判まで記名記事で飛び出しますが、さて、それから30年(!)が経ち、事態はますます悪化する一方です。個人的にはこの現代版を切望するモノの、描き手も読み手もさてどれだけいるのかと思うと非常に厳しい状況があります。 

 なお、このムックには単行本化された増補改訂版と続編のムックがあって、とくに続編ムックもブッ○オフ108円コーナーの常連ですから全力でお薦めです。 

わかりたいあなたのための現代写真・入門 (ISLAND BOOKS)

わかりたいあなたのための現代写真・入門 (ISLAND BOOKS)

 

 「#1万円で始める写真史」は9/9の〆切に向けてtwitter上に続々と投稿されていて、最終的に企画者の一人はいあたんさんのnoteでまとめが公開される予定ですのでこうご期待!公開されました!! 

 〆切前ですが、はいあたんさんは受験前とのことで、いったんここでまとめとのことです。落ち着いたら補足されるとのことなので〆切までどしどし投稿されるといいかと思います。

 

さて!反省会!!
さて、ここからは反省会です。
ナウなヤングにバカウケは面白さ優先の嘘(時期がズレているとか)とか、計算したらレギュレーションを破っているので実は失格(汗)とか(消費税率がなかったり様々だったりで計算を間違えた)あるんですが、最後まで迷ったのですがコンセプトから外れたり、レギュレーションとの関係で外さざるをえなかったりした本をここで拾っておきます。

*** 最終予選落選組
『写真家と名機たち』 

写真家と名機たち

写真家と名機たち

 

著名なカメラ研究者による一冊。実はこの本に写真の図版は一枚たりとも出てきません。帯には「貴重写真満載!!」とありますがその前に「スピグラ、ローライ、ライカニコンetc…」とあるように写真機の写真のみで、しかもある程度のマニアであったら大して貴重ではない図版ばかりなのです。
ではなぜこの一冊を写真史として取り上げるか。この本は写真家と愛機を取り上げることで、それでなされた仕事を語る著作だからです。写真家ごとの頁数は比較的多く、作品の図版は一枚も無いにもかかわらず、読み終えたときには様々な分野にわたる写真家達によってなされた写真史が確かに浮かび上がります。
最後までなんとか入れられないかと思ったのですが、やはり写真の図版が一枚も無いのは初心者向けという今回のコンセプトにはひねりが過ぎようと泣く泣く外した一作です。

フォトモンタージュ/操作と創造 ダダ、構成主義、シュルレアリズムの図像』 

フォトモンタージュ 操作と創造―ダダ、構成主義、シュルレアリスムの図像

フォトモンタージュ 操作と創造―ダダ、構成主義、シュルレアリスムの図像

 

 TLで「写真」を語る言説は見るのですが、たいていは「写真」の字面に引っ張られた俗流我流の写真論に過ぎないきらいがあります。写真というのはもっと刺激的なものだ!と現状の写真イメージからは外れていく面白い取り組み満載のこの本を挙げたかったのですが、これも初心者向けというコンセプトには飛び道具過ぎかと外した次第です。
ただ、初心者向けだからこそこの辺りを入れてくるという選書は大いにアリだと思います。

『写真の物語』 

写真の物語──イメージ・メイキングの400年史

写真の物語──イメージ・メイキングの400年史

 

今回の企画の首謀者の一人である打林俊さんの著作であり、日本語による最新の写真史でもあります。これも入れたかったのですが、現状ではこの本を咀嚼するには前段階、前準備が必要だろうということで無念の選外。ある程度写真史に親しんでいるなら当然読むべき一冊です。

 『写真の本の本』 

写真の本の本 (共立科学ブックス 54)

写真の本の本 (共立科学ブックス 54)

 

私が常々首をかしげていることに「写真」と聞いて一般に抱かれるイメージが狭くなりすぎやせ細ってしまっていやしないか、ということが、日々量産される無限の画像という現状に反してあるのです。しかしながらこの企画が立ち上がったときに、初心者向けに基礎を押さえる著作も非常に手に入れがたくなってしまっている。
この本は80年代の発刊ですが、写真についての当時日本語圏で手に入れられるあらゆる分野の「写真について語られた」書籍を紹介する非常に気合いの入った本です。
著者の筆頭にあげられている竹村嘉夫が科学写真の泰斗であり、その分野も充実しているのが特徴です。ある意味、写真が科学であることが社会的通念としてあった最後の時代の著作とも言えるでしょうが、撮影技術、写真史、カメラビジネス界隈まで大変幅広い分野に目を向けています。
なお、私はこの本を80年代の"青少年向け写真ムック"のお薦め本紹介欄で知りました。ここに写真についての教養の劣化/断絶をどうしても読み取ってしまうのです。この本も、現状ではこの本を紹介する前段階が必要だろうというのが外した理由です。

 

***二次予選落選組

『写真美術館へようこそ』 

写真美術館へようこそ (講談社現代新書)

写真美術館へようこそ (講談社現代新書)

 

この本も品切れになっているのは残念な現状です。新書として手に入れやすい本で、以前はまずこの本を紹介しておけば済んだのですが。非常に読みやすくお薦めで、増補改訂版が欲しいところ。まずはたくさんの図版が欲しいと考えたときに涙の選外です。

 『楽しい写真』

たのしい写真―よい子のための写真教室

たのしい写真―よい子のための写真教室

 

写真史としても簡潔にまとまっており、その教養を実作につなげる紙上のワークショップとしても大変面白い本で手元に一冊置いて損はないのですが、図版が少ないという点で無念の選外です。

 『Study of PHOTO -名作が生まれるとき-』 

Study of PHOTO -名作が生まれるとき

Study of PHOTO -名作が生まれるとき

 

この本は全頁カラーで写真史に屹立する名作ばかりを収録していて、その作品に的確な解説をコンパクトに添付していながら価格も安く、是非手元に置くべき一作なのですが、「写真史」として流れをつかむというよりはジャンルごとの構成になっているのがネックで選外に。

 『写真の見方』

写真の見方 (とんぼの本)

写真の見方 (とんぼの本)

 

言わずと知れた名著ではあるのですが、通史としての側面は些か弱く落選です。よく売れたのでブック○フの常連でもあり、これも手元において損は無い一冊です。このシリーズからは『ヌード写真の見方』『モノクローム写真の魅力』などの本も出ています。 

ヌード写真の見方 (とんぼの本)

ヌード写真の見方 (とんぼの本)

 
モノクローム写真の魅力 (とんぼの本)

モノクローム写真の魅力 (とんぼの本)

 

 

*** 一次予選落選組

『写真とことば』 

写真とことば ―写真家二十五人、かく語りき (集英社新書)

写真とことば ―写真家二十五人、かく語りき (集英社新書)

 

個人的にこれは入れたかった一冊で、見事なアンソロジーでもあると思うのですが、やはりまずは写真を見ることからかだろうと思うと選外に。ある程度写真家や作品になじんできてから読むと非常に面白く、特に撮影者には気づきの多い読書になるかもしれません。

 『時代を作った写真 時代が作った写真』 

時代をつくった写真、時代がつくった写真―戦後、写真クロニクル

時代をつくった写真、時代がつくった写真―戦後、写真クロニクル

 

 とても良い本なのですが、やはり「初心者向け」がネックに。非常に詳しく時代のできごとを拾っているのですが、ここまで突っ込むとある程度作品に触れておかないと歯ごたえがありすぎるかと思い、選外に。

 『ピュリツァー賞 受賞写真 全記録』

ピュリツァー賞 受賞写真 全記録 第2版

ピュリツァー賞 受賞写真 全記録 第2版

 

ジャーナリズムの賞として著名で報道写真でも歴史に残る傑作が受賞してきたピュリツァー賞の全記録です。図版も大きく、解説も的確で読みやすくこの一冊をめくることで「報道写真」の積み上げてきた歴史が体感できます。

また、フェイクニュースの議論のかまびすしい昨今、解説に目を通すことで受賞者達がときにかえって苦悩し自ら命を絶つようなことになっていった写真の危うさに向き合うことにもなります。 

日本での現在の写真イメージがリアリズムよりで成り立っていると思われることからあくまで一ジャンルであるこの本の印象が強くなることに躊躇したことと、単体で4,000円を超えてしまって他の本が入れられなくなってしまうので、名著でありながら一次予選を通過できず、あえなく落選です。 

 

***雑感

こんなところでしょうか。次の企画で使うこともあるかも知れないのでここで紹介してしまうのは割と自分の首を絞めていますがムーブメントは熱いうちに燃料投下という奴で。
胡麻の油と蔵書は絞れば絞るほど出るものなり」。実際積み上がっている山を掘り崩す良い機会になりましたし、手持ちの本できちんと読んだつもりの本でも今回手にとってみると色々と発見がありました。ただいまかなり経済的には厳しい状況なのですが、これを機会にまた新たな出会いがあり、色々と注文を入れられましたし。

次回の「お題」が楽しみです。

ただ、今回調べていて本当に危惧するのは海外(英語圏)と比較して、まずはビジュアルに格好良い!といえるアンソロジーが日本語圏ではほとんど出ていないし知られていないということです。海外ならアート系の美術出版の定番の版元から続々と出ているというのに。

最近は日本語でも面白い本はいくつか出て一息ついているとは思いますが、広まってはおらず、ここは本当に危惧するところです。なるほど写真論も結構、ときに写真"で"色々と眉間に皺を寄せて語るというのも確かに大事なことですが、それでどうも精神的に張り詰めたような状況に追い詰められるよりは、まずは写真"を"楽しみましょうやと、そこから初めて見たいものだと改めて。

そういう意味で、今回のエントリーは決して満足のいくセレクトでは無いのです。反省会というのはそういうことです。

ところで、こういう文章っていまはブログよりnoteあたりのほうが良いのでしょうかね。そういうムーブメントが全く分からなくなってしまっている昨今です。

現行本限定(2019.09.02) 写真史関連本リスト 暫定版

上記の投稿を切っ掛けにして「現行本のみ」をルールに写真に関する本を100冊ほど挙げてみました。とりあえずはボリューム感が重要ということで勢いにまかせた作業でカテゴリーの区分は適当ですし、それぞれのセクションごとのバランスはバラバラです(現行の本のバランス自体がバラバラというのもあります)。

まずは勢いにまかせた作業でこれから加除添削やカテゴリーの変更、またコメントの追加ができればなと思いますが、ここからは各自で充実させていっていただければと思います(なお、写真集辺りはただの趣味です。念のため)。

ざっと検索していてつい最近出たばかりの本がすでに絶版品切れということに突き当たってばかりでそれがバランスの悪さにもつながっています。これがこのカメラ大国において写真の置かれた現状です。あと書き手がだいぶん限られているということも改めて印象づけられます。読み手も、なのかもしれませんが…

なお、「現行本のみ」ルールですが、今日の時点(2019.09.02時点)でAmazon在庫残り一点で入荷予定未定なんて本もありますので気になった本は早めに手にとって見てください。


写真表現 / アンソロジー

*  死ぬまでに観ておきたい 世界の写真 1001 

死ぬまでに観ておきたい 世界の写真 1001

死ぬまでに観ておきたい 世界の写真 1001

 

 * Study of PHOTO -名作が生まれるとき

Study of PHOTO -名作が生まれるとき

Study of PHOTO -名作が生まれるとき

 

* この写真がすごい2

この写真がすごい2

この写真がすごい2

 

 * ピュリツァー賞 受賞写真 全記録 第2版 

ピュリツァー賞 受賞写真 全記録 第2版

ピュリツァー賞 受賞写真 全記録 第2版

 

  * すぐわかる作家別写真の見かた

すぐわかる作家別写真の見かた

すぐわかる作家別写真の見かた

 

* 写真の読みかた

写真の読みかた (岩波新書)

写真の読みかた (岩波新書)

 

 * 写真講義

写真講義

写真講義

 

 * キーワードで読む現代日本写真

キーワードで読む現代日本写真

キーワードで読む現代日本写真

 

 * 写真を紡ぐキーワード123 ― 写真史から学ぶ撮影表現 

写真を紡ぐキーワード123 ― 写真史から学ぶ撮影表現

写真を紡ぐキーワード123 ― 写真史から学ぶ撮影表現

 

 * 50冊で学ぶ写真表現入門 

50冊で学ぶ写真表現入門

50冊で学ぶ写真表現入門

 

 * 写真家のコンタクト探検―一枚の名作はどう選ばれたか 

写真家のコンタクト探検―一枚の名作はどう選ばれたか

写真家のコンタクト探検―一枚の名作はどう選ばれたか

 

 

 

** 写真史
(総論)
* 写真の歴史

写真の歴史

写真の歴史

 

 * 写真の物語─イメージ・メイキングの400年史 

写真の物語──イメージ・メイキングの400年史

写真の物語──イメージ・メイキングの400年史

 

 * カラー版 世界写真史 

カラー版 世界写真史

カラー版 世界写真史

 

 * 写真史 

写真史

写真史

 

  * 挑発する写真史

挑発する写真史

挑発する写真史

 

  * 日本写真史 上 - 幕末維新から高度成長期まで

  * 日本写真史 下 - 安定成長期から3・11後まで

日本写真史 下 - 安定成長期から3・11後まで (中公新書)
 

  * 日本写真集史 1956-1986

日本写真集史 1956-1986

日本写真集史 1956-1986

 

 * 日本写真史 1945-2017 ヨーロッパからみた「日本の写真」の多様性 

日本写真史 1945-2017  ヨーロッパからみた「日本の写真」の多様性

日本写真史 1945-2017 ヨーロッパからみた「日本の写真」の多様性

 

  * 時代をつくった写真、時代がつくった写真―戦後、写真クロニクル  

時代をつくった写真、時代がつくった写真―戦後、写真クロニクル

時代をつくった写真、時代がつくった写真―戦後、写真クロニクル

 

 
(各論 - 写真史)
* レンズが撮らえた幕末の写真師 上野彦馬の世界

レンズが撮らえた幕末の写真師 上野彦馬の世界

レンズが撮らえた幕末の写真師 上野彦馬の世界

 

* 写真師たちの幕末維新 日本初の写真史家・梅本貞雄の世界

写真師たちの幕末維新 日本初の写真史家・梅本貞雄の世界

写真師たちの幕末維新 日本初の写真史家・梅本貞雄の世界

 

* 絵画に焦がれた写真──日本写真史におけるピクトリアリズムの成立

 * 光画傑作集

光画傑作集 (日本写真史の至宝)

光画傑作集 (日本写真史の至宝)

 

 * 『光画』と新興写真: モダニズムの日本

『光画』と新興写真: モダニズムの日本

『光画』と新興写真: モダニズムの日本

 

 * 幻のモダニスト: 写真家 堀野正雄の世界

幻のモダニスト: 写真家 堀野正雄の世界

幻のモダニスト: 写真家 堀野正雄の世界

 

* 「女の子写真」の時代 

「女の子写真」の時代

「女の子写真」の時代

 

 * ジェンダー写真論 1991-2017 

ジェンダー写真論 1991-2017

ジェンダー写真論 1991-2017

 

 * 現代日本写真アーカイブ: 震災以後の写真表現2011―2013 

 * まっぷたつの風景 

まっぷたつの風景

まっぷたつの風景

 

 * アウシュヴィッツの囚人写真家 

アウシュヴィッツの囚人写真家

アウシュヴィッツの囚人写真家

 

 

(総論 - 作家論)

 * 世界の写真家101

世界の写真家101 (ハンドブック・シリーズ)

世界の写真家101 (ハンドブック・シリーズ)

 

 * 日本の写真家101

日本の写真家101

日本の写真家101

 

 * 時代を写した写真家100人の肖像 上巻

時代を写した写真家100人の肖像 上巻

時代を写した写真家100人の肖像 上巻

 

 * 時代を写した写真家100人の肖像 下巻

時代を写した写真家100人の肖像 下巻

時代を写した写真家100人の肖像 下巻

 

 * 彼らが写真を手にした切実さを―《日本写真》の50年 

彼らが写真を手にした切実さを―《日本写真》の50年

彼らが写真を手にした切実さを―《日本写真》の50年

 

  

(各論 - 作家論)

 * ロバート・キャパ写真集

 * 学習漫画 世界の伝記 NEXT ロバート・キャパ 

 * アンリ・カルティエ=ブレッソン:20世紀最大の写真家

アンリ・カルティエ=ブレッソン:20世紀最大の写真家 (「知の再発見」双書)

アンリ・カルティエ=ブレッソン:20世紀最大の写真家 (「知の再発見」双書)

 

 * 名取洋之助 (コロナ・ブックス) 

名取洋之助 (コロナ・ブックス)

名取洋之助 (コロナ・ブックス)

 

 * 木村伊兵衛の眼(レンズ) (コロナ・ブックス) 

木村伊兵衛の眼(レンズ) (コロナ・ブックス)

木村伊兵衛の眼(レンズ) (コロナ・ブックス)

 

* 木村伊兵衛土門拳 写真とその生涯 

木村伊兵衛と土門拳 写真とその生涯 (平凡社ライブラリー)

木村伊兵衛と土門拳 写真とその生涯 (平凡社ライブラリー)

 

  * 土門拳の写真撮影入門

(136)土門拳の写真撮影入門 (ポプラ新書)

(136)土門拳の写真撮影入門 (ポプラ新書)

 

 * 土門拳 写真論集

土門拳 写真論集 (ちくま学芸文庫)

土門拳 写真論集 (ちくま学芸文庫)

 

 * 植田正治の世界 (コロナ・ブックス) 

植田正治の世界 (コロナ・ブックス)

植田正治の世界 (コロナ・ブックス)

 

 * 宮本常一と写真 (コロナ・ブックス)

宮本常一と写真 (コロナ・ブックス)

宮本常一と写真 (コロナ・ブックス)

 

  * 太陽の肖像:文集

太陽の肖像:文集

太陽の肖像:文集

 

 * なぜ、植物図鑑か―中平卓馬映像論集

なぜ、植物図鑑か―中平卓馬映像論集 (ちくま学芸文庫)

なぜ、植物図鑑か―中平卓馬映像論集 (ちくま学芸文庫)

 

  * 森山大道 路上スナップのススメ 

森山大道 路上スナップのススメ (光文社新書)

森山大道 路上スナップのススメ (光文社新書)

 

 * 天才アラーキー 写真ノ方法

天才アラーキー 写真ノ方法 (集英社新書)

天才アラーキー 写真ノ方法 (集英社新書)

 

 * 報道写真家 岡村昭彦 ― 戦場からホスピスへの道

報道写真家 岡村昭彦―戦場からホスピスへの道

報道写真家 岡村昭彦―戦場からホスピスへの道

 

  * SUPERな写真家 

SUPERな写真家 (ideaink 〈アイデアインク〉)

SUPERな写真家 (ideaink 〈アイデアインク〉)

 

  * 最後の冒険家 

最後の冒険家 (集英社文庫)

最後の冒険家 (集英社文庫)

 

 

** ジャンル

 * 光と影の芸術―写真の表現と技法

光と影の芸術―写真の表現と技法

光と影の芸術―写真の表現と技法

 

 * 肖像写真―時代のまなざし 

肖像写真―時代のまなざし (岩波新書)

肖像写真―時代のまなざし (岩波新書)

 

 * 写真のなかの「わたし」: ポートレイトの歴史を読む

 

 

* まなざしのエクササイズ ─ポートレイト写真を撮るための批評と実践

まなざしのエクササイズ ─ポートレイト写真を撮るための批評と実践

まなざしのエクササイズ ─ポートレイト写真を撮るための批評と実践

 

 * 写真とエロス

写真とエロス

写真とエロス

 

 * ヌード写真 

ヌード写真 (岩波新書)

ヌード写真 (岩波新書)

 

 * 秘蔵カラー写真で味わう60年前の東京・日本 

秘蔵カラー写真で味わう60年前の東京・日本 (光文社新書)

秘蔵カラー写真で味わう60年前の東京・日本 (光文社新書)

 

* 自然写真の平成30年とフォトグラファー: 進化するネイチャーフォト  

自然写真の平成30年とフォトグラファー?進化するネイチャーフォト?

自然写真の平成30年とフォトグラファー?進化するネイチャーフォト?

 

* 〈報道写真〉と戦争: 1930-1960  

〈報道写真〉と戦争: 1930-1960

〈報道写真〉と戦争: 1930-1960

 

 * 報道写真と対外宣伝―15年戦争期の写真界 

報道写真と対外宣伝―15年戦争期の写真界

報道写真と対外宣伝―15年戦争期の写真界

 

 * 戦争と平和 

203戦争と平和 (コロナ・ブックス)

203戦争と平和 (コロナ・ブックス)

 

 * 焼跡のグラフィズム―『FRONT』から『週刊サンニュース』へ 

焼跡のグラフィズム―『FRONT』から『週刊サンニュース』へ (平凡社新書)

焼跡のグラフィズム―『FRONT』から『週刊サンニュース』へ (平凡社新書)

 

 

 ** カメラ史(光学・機構)

 * 50の名機とアイテムで知る図説カメラの歴史

50の名機とアイテムで知る図説カメラの歴史

50の名機とアイテムで知る図説カメラの歴史

 

 * 図解雑学 銀塩写真

図解雑学 銀塩写真 (図解雑学シリーズ)

図解雑学 銀塩写真 (図解雑学シリーズ)

 

 * 写真の歴史に学ぶ未来への物語 

写真の歴史に学ぶ未来への物語

写真の歴史に学ぶ未来への物語

 

  * カメラとレンズのしくみがわかる光学入門

カメラとレンズのしくみがわかる光学入門

カメラとレンズのしくみがわかる光学入門

 

  * カメラマンのための写真レンズの科学

カメラマンのための写真レンズの科学

カメラマンのための写真レンズの科学

 

 * 体系的に学ぶデジタルカメラのしくみ 第4版 

体系的に学ぶデジタルカメラのしくみ 第4版

体系的に学ぶデジタルカメラのしくみ 第4版

 

* きまぐれトイカメラの使い方 We Love HOLGA 

きまぐれトイカメラの使い方 We Love HOLGA

きまぐれトイカメラの使い方 We Love HOLGA

 

 * 126 POLAROID さよならからの出会い 

126 POLAROID さよならからの出会い

126 POLAROID さよならからの出会い

 

 

** 写真集

 * 自然の鉛筆

自然の鉛筆

自然の鉛筆

  • 作者: ウィリアム・ヘンリー・フォックス・トルボット,マイケルグレイ,青山勝,畠山直哉,ヘンリー・F トルボット,金井直,ジュゼッペペノーネ
  • 出版社/メーカー: 赤々舎
  • 発売日: 2016/02/06
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログ (9件) を見る
 

 * HUMAN LAND 人間の土地 

HUMAN LAND 人間の土地

HUMAN LAND 人間の土地

 

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 * The Power of Pictures: Early Soviet Photography, Early Soviet Film 

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  • 作者: Susan Tumarkin Goodman,Jens Hoffmann,Alexander Lavrentiev
  • 出版社/メーカー: Jewish Museum
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  • 作者: Martin Parr,Gu Zheng,Stephanie H. Tung,Raymond Lum,Gerry Badger,WassinkLundgren
  • 出版社/メーカー: Aperture
  • 発売日: 2016/09/01
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マクルーハン (ちくま学芸文庫)

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「キング 『カメラセット』」簡易レポート

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暗室不要・白昼現像を特徴とする戦前の子供向けカメラ=円カメラは以前レポートした東郷堂によるものが代表的ですが、東郷堂もその始祖というわけではなく、また実際にはいくつもの会社から同様の円カメラが発売されていました。そのうちの一つ「キング『カメラセット』」について簡易的なレポートをしたいと思います。

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外箱はこのような感じでサイズ感からも子供向けの"おもちゃ"という雰囲気です。箱の表に"AIKATSU & CO. TOKYO"とあり手がかりとしたいところですが、某子供向けゲームシリーズに検索エンジンでの検索結果は占拠されており今のところよい結果にたどり着けていません。「キング」ブランドの「カメラセット」なのでしょうが、カメラの正式な名前が何であるか、今のところ手がかりがありません。

このボール紙製の中にはカメラ本体紙製の撮り枠に入った専用フィルム数枚専用印画紙焼き付け機専用白昼現像液/定着液(粉末)が入っています。子供向けのおもちゃと侮るなかれ、この一箱で撮影から現像・焼き付け・定着まで可能なセットとなっています。

箱を開けると中はこの通り。残念ながら定着用のハイポのアンプルが割れて中に散らばってしまっていますが、印画紙や現像液は未使用のようで、以前の所有者はあまり使わなかったのかも知れません。

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ちなみに印画紙(キング印画紙)の袋の隣に見える「ガラスと窓が切り抜かれた紙のセット」は特に説明はないものの焼付機(!)かと思われます。この紙に印画紙→フィルム→ガラスと置き、穴がガラス上に来るようにくるみ電球に向ければ焼付ができるという訳です。同クラスの東郷堂のそれと比較しても究極的にシンプルなものですが、これでも実用は果たせたはずです。

さて、カメラ本体に移ります(写真は冒頭の物と同じ)。フォールディングカメラの体裁をとっており、本体の蓋を開けてレンズ部分を引き出すとこのようになります。

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一見、立派な蛇腹カメラに見えますが、前回紹介した東郷堂のナイス號と比較しても圧倒的にチャチな作りです。サイズはわずかにナイス號より大きいのですが、重量はこちらの方が明らかに軽く、有り体に言ってブリキ細工のようです。ナイス號が「カメラ」ならこちらはかなり「カメラのおもちゃ」寄りの作りです。

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シャッターはレンズ向かって左側面にあり「バルブのみ」となります。このつまみを下げればシャッターが開き、離せば閉じます。東郷堂のナイス號よりここでもいっそうの単純化が見られますが、フィルムの感度の非常に低い当時のことですから、これでも用をなすのです。

レンズがどのようなものかは手がかりはありませんが「単玉のなにか」でしょう。ナイス號の金属部品は割としっかりと加工されたものであったのに対して、こちらは先にも述べたように金属板を切ったり曲げたりしたブリキ細工の風合いです。

東郷堂のナイス號よりはさらに一段安く、おもちゃ寄りの流通をした機種と思われます。しかし、ナイス號は備えていなかった距離指標を備えている点や、またフィルム出し入れ口に遮光用の植毛をしている点など、その値段の中ではまじめに作られたカメラとはといえるかもしれません。

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白昼現像を用いた子供向けの円カメラについては東郷堂についてさえ記録は少なく、このキングカメラ(正確には「キング」ブランドの「カメラセット」というべきか?)や、また私の手元には「シルバーカメラ」という白昼現像を用いるカメラのカタログや解説書もあるのですが、詳細がそれぞれの現物以上にはないという実情です。

私自身がこの辺りを追求するのは現状では非常に難しいのですが、どなたかが研究なされていて必要であるというのであれば史料の提供はさせていただきたいと思いますのでご一報いただければと思います。

東郷堂 販促チラシ

東郷堂の当時の販促チラシが届きました。

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東郷堂の特約店が「書店」だという実例を実際のチラシで確認できました。裏に手紙のような何らかの文章があるものと思ったのですが残念ながらそちら側にはなにもなく表側から併せて置かれた葉書か何かのインクがしみてしまったものでしょうか?

暗室不要・白昼現像を用いる子供向けの円カメラで支持された東郷堂ですが、実際にはそれらはあくまで入門機で本格的なカメラをラインナップしていました。この写真ではボケてしまっていますが、チラシに掲載されているなかでも円カメラと言えるのは本来的にはミカサ號だけであって、子供向けの初心者研究用とされるのもナイス號までです。

以前にも紹介していますが、有志が公開してくださっている東郷堂のカタログで当時のラインナップが確認できます。

japanese-ww2-camera-ad.tk

しかし、以前触れたように東郷堂は当時のカメラ流通からは色物とみなされて相手にされず、そのため従来の問屋やカメラ店に頼らない自前の専門店や特約店を中心として海外まで広がる独自の一大流通網を築き上げます。平成の現在ならともかく戦前ではとんでもない偉業でした。

このあたりの物語をいつか誰かが描いてくれないものかと思うことしきりなのです。