書肆萬年床光画関係資料室

写真史や撮影技術、カメラ等について研究趣味上のメモ置き場

写真・カメラを主題として取り上げている、または作中で重要な役割を果たす漫画作品リスト(2021/03/28版)

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現在 147作品紹介(2021/03/28 現在)

写真・カメラ(あるいは撮影)を主題として取り上げている、または作中で重要な役割を果たす漫画作品を紹介しています。ただ「登場する」というのではなくある程度具体的な描写があり、実際のカメラ史や写真史、撮影・現像等のプロセスに踏み込んだものを中心に掲載しています。

  •  年号は連載ではなく単行本準拠(一部除く)。複数の版がある場合は最初のものをとりあげています。いずれ物語の舞台になっている年代で分類するのもやってみたいですが時間切れです
  •  写真や撮影技術、カメラやその周辺文化の作中での取り扱いの程度には差があります
  • SF・ファンタジー色の強い作品でカメラをモチーフにしたガジェットが登場しているような場合、またカメラマン等の職業や写真についての関連文化について実態と大きく異なった描写がされている作品でも、カメラや写真に対する社会の認識のありようを表していると取られる場合は収録しています。(2021/03/24 追記)
  •  なるべく正確であるように心がけていますが、保証はできません。ご利用は各自の判断でお願いします

漫画作品としてのストーリーや表現での評価によるリストではないので作品としての完成度にはバラツキがありますが、それでも時代の空気を濃厚に感じさせるものなど、当時の写真作品を鑑賞するうえでの参考資料になりうる作品があります。

興味深い作品についてはいずれ個別に紹介できればと思うのですが、未読の作品も多く今後集めて読んでいく上でのリストでもあります。

リストの作成に当たってはTLにご恵投をいただいた皆さまからの情報を参照させて頂きました。ありがとうございました。もし取りこぼしがありましたら申し訳ありません。 

 ※ 更新は終了していますが、改訂の予定はあります。 

 

◆ 写真・カメラを主題として取り上げている、または作中で重要な役割を果たす漫画作品リスト

現在 147作品紹介(2021/03/28 現在) 

更新履歴)

2021/03/28イカ伝,エリア88,らんだむくらぶ,キャッパマン,FRESH,BOYS BE...2nd Season,くそじいじとカメラと私 追加 全146作 最新の更新分のみ掲載、それ以前の更新情報はリストの末尾で掲載 

(1950年代)

一峰大二(1959~)『事件カメラマン』芳文社
 ※ 「痛快ブック」昭和34年1月号~昭和36年春)連載。作中ではスピードグラフィックや当時の最新鋭機種「キヤノンP」もかなりリアルに描かれているとのこと。

(1960年代)

一峰大二(1961~)『探偵カメラマン』講談社
 ※「少年クラブ」昭和36月号~37年3月号連載。

寺田ヒロオ (2011)『カメラマン金太郎』(上下) マンガショップ
 ※ 連載は「小学三年生」(1962年~)

さいとう・たかを (1968~)『ゴルゴ13』(199巻~続刊中) リイド社
 ※ 長期連載のなかで写真・カメラとそれにまつわるテクノロジーや周辺文化を題材としたエピソードが定期的に登場している

藤子不二雄 (1969~)『ドラえもん』(全45巻) 小学館
 ※ 藤子・F・不二雄。長期連載のなかで写真・カメラとそれにまつわるテクノロジーや周辺文化を題材としたエピソードが定期的に登場している

(1970年代)

藤子不二雄 (2002)『喝揚丸ユスリ商会』中央公論新社
 ※ 藤子不二雄A 連載は1973~「劇画ゲンダイ」

秋本治 (1977~)『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(全200巻) 集英社
 ※ 長期連載のなかでカメラが銀塩からデジタルに移行していく過程を定期的に取り上げている

・江波じょうじ (1977)『カメラマン・サム』 朝日ソノラマ

岡元あつこ (1977)『ひいらぎ写真館』朝日ソノラマ
 ※ 表題作を含む短編集

さいとう・たかを (1977)『カメラマン寸前』(全2巻) リイド社

望月あきら (1978~)『ズーム・アップ 』(全8巻) 秋田書店

坂口尚 (2000)『坂口尚短編集 (第1巻)』チクマ秀版社
 ※ シリーズ/午后の風の一作「コラージュ」収録。初出は月刊コミックアゲイン(1979年5月号)

新谷かおる (1979~)『エリア88』(全23巻) 小学館

ビッグ錠 (1979)『ピンボケ写太』(全3巻) 集英社

・細川智栄子あんど芙~みん (1979~)『伯爵令嬢』(全12巻) 秋田書店
 ※19世紀末のパリが舞台。後半、主人公は女流カメラマンとして活躍。

・政岡としや (1979)『ああ 日本活動Y写真』 少年画報社
 ※ 活動写真とは映画、Yとは猥褻、活動Y写真でブルーフィルムのこと。直接の写真ではなく映画だが、関連分野の記録ということで収録。漫画図書館Zで公開(後述)。

村野守美 (1979)『キャメラマン双葉社

 (1980年代)

池沢さとし(1980~)『シャッターシャワー』(全4巻) 集英社
 ※ マンガ図書館Zで公開(後述)

・柴田あや子 (1980~)『恋のシャッターチャンス!』(全6巻) 集英社

・鳥図明児 (1981)『夢庭園』奇想天外社
 ※ 短編集。「星の群れ草の群れ」収録。「マンガ奇想天外」掲載

新谷かおる (1981)『シリーズ1/1000sec.』(全2巻) 朝日ソノラマ

・石田 まさよし (1982~)『ピントぴったし』(全8巻) 小学館

たがみよしひさ (1982~)『軽井沢シンドローム』(全9巻) 小学館

藤子不二雄 (1982)『夢カメラ -異色短編集5』小学館
 ※ 藤子・F・不二雄

川崎ゆきお (1983~) 『ライカ伝』(上・下) チャンネルゼロプレイガイドジャーナル
 ※ 単行本での書き下ろし作。直接カメラ・写真に係わる物語ではないが、登場人物や国名などが実在するカメラブランドを下敷きにしている。神話的なストーリーの背景に、ごく大掴みにではあるが日本製カメラの攻勢に守勢に立たされていくドイツ製カメラという枠組みが援用されている。マンガ図書館Zで公開(後述)

・万里村奈加 (1983)『ラブ・フォーカス』講談社

・三山のぼる (1983~)『ブリキ細工のトタン屋根』(全5巻) 講談社

矢野健太郎 (1983~)『ネコじゃないモン!』(全13巻) 集英社
 ※ 2000年代のリイド社版には作者による時代の解説ありとのこと

くらもちふさこ (1984)『東京のカサノバ』(全2巻) 集英社

小山田いく (1985~)『ウッド・ノート』(全8巻) 秋田書店
 ※バードウォッチングが主題

田渕由美子 (1985)『浪漫葡萄酒』集英社
 ※ 表題作を含む短編集

大和和紀 (1986)『N.Y.小町』(全8巻) 講談社
 ※ 舞台は明治。主人公の志乃はやがてアメリカに渡って写真師となり活躍する

ゆうきまさみ (1986~)『究極超人あ~る』(全9巻) 小学館
 ※ 2018年に続編の第10巻刊行

里見桂 (1987~)『スマイルfor美衣』(全12巻) 小学館

・築島進×左京景 (1987)『突撃バリバリ君』桃園書房

小山田いく (1989)『ろこモーション』(全3巻) 秋田書店

つげ義春 (1988)『無能の人』(日本文芸社)
 ※ 短編集。「カメラを売る」収録

水沢めぐみ (1989~)『チャイム』(全3巻) 集英社

 (1990年代)

吉森信也 (1990年頃?~)「らんだむくらぶ」学研
 ※ 未単行本化作品。連載は学研の写真・カメラ誌「CAPA」。1993年ごろにBN(Brand New)を冠した新シリーズ「BNらんくら」に移行。

 ・あさりよしとお (1991)『まんがサイエンス』(全12巻) 学研プラス

・荒尾和彦/嶺岸信明 (1991~)『カメラマン物語』(全5巻) 日本文芸社

・八城正幸×井上紀良 (1991~)『GULFの鷹』(全3巻) 集英社

原秀則 (1991~)『部屋においでよ』(全7巻) 小学館

・柳澤一明/小池 一夫 (1991~)『盗撮影手パパラッチ』(全6巻) 集英社

石川サブロウ (1992)『オレの瞬間 石川サブロウ短編傑作集』集英社

・八幡政男/松本美由樹/斉藤ひさお (1992)『漫画 上野彦馬物語 写真術に賭けた男』全国PGPネットワーク

森田信吾 (1992)『栄光無き天才たち』(16巻) 集英社
 ※ 名取洋之助の伝記(生誕~終戦前後まで)

 ・矢島正雄はやせ淳 (1992~)『シャッター』(全16巻) 双葉社

 ・よしもりしんや(吉森信也)×工藤誠一(1993?~)「キャッパマン」学研
 ※ 未単行本化作品。連載は学研の写真・カメラ誌「CAPA」

小道迷子 (1994)『ぱしゃりんこ』潮出版社

矢野健太郎 (1994~)『バスト・ショット』(全3巻) 秋田書店

・高梨みどり (1995)『ぽうとれいと』集英社

吉原昌宏 (1995)『ライカの帰還』新潮社
 ※ 原題「とんびの眼鏡」。9話まで収録。12話を収録した完全版(2007)が幻冬舎より出版

・千田武志 (原作)/今道英治 (画) (1996)『峡友 -三段峡開発秘話-』戸河内町(現・安芸太田町教育委員会

赤石路代 (1997~)『サイレント・アイ』(全6巻) 小学館

玉越博幸×イタバシマサヒ (1997~)『BOYS BE...2nd Season』(全20巻) 講談社

一式まさと (1998~)『写ゲキboyシュート』
 ※ 未単行本化作品 (連載:コミックボンボン(講談社))

おかざき真里 (1998)『シャッター・ラブ』集英社

・奥田桃子 (1998)『FRESH』集英社
 ※短編集。「カメラ!カメラ!カメラ!」収録。マンガ図書館Zで公開(後述)

 ・市川ジュン (1999)『幸福の眼』集英社
 ※ 舞台は料理カメラマンの世界

冬目景 (1999~)『イエスタデイをうたって』(全11巻) 集英社

西ゆうじ×田名俊信 (1999~)『蔵の宿』(52巻~) 芳文社

(2000年代)

谷口ジロー×夢枕獏 (2000~) 『神々の山嶺』(全5巻)
 ※エベレストで遭難したジョージ・マロリーの遺品とおぼしきカメラ(ヴェスト・ポケット・コダック)が物語のキー

川崎ぶら秋重学 (2001)『ニナライカ河出書房新社
 ※ 連載は1995~スピリッツ21(スピリッツ増刊号/小学館)。漫画図書館Zで公開(後述)

ひぐちアサ (2001)『ヤサシイワタシ』(全2巻) 講談社

・六本木綾 (2001~)『オート・フォーカス』(全5巻) 白泉社

たがみよしひさ (2002~) 『軽井沢シンドロームSPROUT』(全7巻) 秋田書店

・長浜敏海/小林紀晴 (2002)『写真学生』集英社

あさりよしとお (2003~)『るくるく』(全10巻) 講談社

・田川滋 (2003)『デジタルカメラのひみつ』学研広告宣伝局教材資料制作室
 ※ 非売品

・三山のぼる (2003)『フォトガラ屋彦馬』(上下巻) リイド社

大石まさる (2004~)『ピピンとピント☆』(全3巻) 少年画報社

・高梨 みどり (2004)『アメリカなんて大きらい!』(全2巻) 講談社

西ゆうじ/木村 直巳 (2004)『ビッグショット』実業之日本社

畑健二郎 (2005~)『ハヤテのごとく!』(全52巻) 小学館

木葉功一 (2006)『フルーツ』小学館
 ※ 短編集。表題作収録

高木信孝 (2006~)『でじぱら』(全5巻) メディアワークス

・岡井ハルコ/山崎由美 (2007)『写真の神様』講談社

やまねあやの (2007~)『ファインダーの標的』(シリーズ全10巻) リブレ出版

・GUNP (2009~)『瞳のフォトグラフ』(全3巻)ソフトバンククリエイティブ

小島あきら (2009)『まなびや』(1巻~未完)スクウェア・エニックス

・後藤集平 (2009~)『銀塩少年』(全4巻) 小学館

・双 (2009~)『空色スクエア。』(全4巻) 芳文社
 ※ 主人公がライカM3を使っている設定

鳩山郁子 (2009)『ダゲレオタイピスト』(青林工藝舎)
 ※ 初期の銀板写真が死と深く結びつき、逆説的に永遠や生の欲動を呼び起こすものであったことを描いた作品

松山せいじ (2009~)『鉄娘な3姉妹』(全4巻) 小学館

森薫 (2009~)『乙嫁語り』(13巻~以下続刊) KADOKAWA
 ※ 湿板写真と撮影旅行が登場するのは11巻(2020)以降

 (2010年代)

・梅野えり子 (2010)「オート・フォーカス」(読切)集英社
 ※ 単行本未収録。マンガ図書館Zで公開(後述)。ザ・マーガレット(2010年1月号) 掲載

 ・たかみち (2010~)『ゆるゆる』(全3巻) 少年画報社

・たかみち (2010)『りとうのうみ』ワニマガジン

・土田健太 (2010)『LOCK ON!』(全2巻) 集英社

・中村尚儁 (2010~)『1/11 じゅういちぶんのいち』(全9巻) 集英社

・杜講一郎×さくらあかみ (2010)「茜色の方程式」(未完) ライスバリー
 ※ 別名GUNP。未単行本化作品。掲載誌休刊により未完。「ComicリリィPLUS」Vol.1~2(ライスリバー)に掲載。プロローグ「ファーストキス」は前身誌「Comicリリィ Vol.3」(2010)に掲載

園田健一 (2011~)『ブレット・ザ・ウィザード』(全4巻) 講談社
 ※ 舞台は1960年代アメリ

天王寺きつね (2011)「ネガ⇔ポジ」(読切) 芳文社
 ※ 単行本未収録?「つぼみ」vol.11(2011) 号に掲載

松山せいじ (2011~)『ゆりてつ ~私立百合ヶ咲女子高鉄道部~』(全4巻) 小学館

・貴島煉瓦 (2012)『レンズドロップス』(1巻 ※ 打ち切り) 角川書店

桐木憲一 (2012~)『東京シャッターガール』(全3巻) 日本文芸社

・クロマメ (2012)『【ハメ】俺様カメラマンの言うとおり【撮りっ!】~鬼畜××調教日誌1~』(1巻のみ) KADOKAWA
 ※ 電子版のみ。合本版が2014年に刊行。

 ・佐藤順一/momo (2012~)『たまゆら~hitotose~』(全3巻) マックガーデン

・ざら (2012~)『しかくいシカク』(全3巻) 芳文社

千明太郎 (2012~)『キミイロフォーカス』(全10巻) 秋田書店

・月子 (2012~)『彼女とカメラと彼女の季節』(全5巻)講談社

・鳥飼規世/橘悠紀 (2012)『デジタルカメラのひみつ』学研パブリッシング
 ※ 非売品

・ナイロン (2012~)『フォトカノ(Your Eyes Only)』(全5巻) 白泉社
 ※ 本編4巻。外伝1巻

・永山愛子 (画)/蛭海隆志・長倉洋海 (作) (2012)『学習漫画 世界の伝記 NEXT ロバート・キャパ集英社

野上武志島田フミカネ&Projekt Kagonish (2012)『ストライクウィッチーズ アフリカの魔女』角川書店

・柚木'N (2012~)『フォトカノ(Sweet Snap)』(全3巻) アスキー・メディアワークス

・あさのゆきこ (2013~)『閃光少女』(全3巻) KADOKAWA

丸山薫 (2013)『事件記者トトコ!』(全4巻) エンターブレイン

・十文字アリノ (2014)『守りたい、年下のアイツ ~カメラマン×ピュア学生~』(全2巻) オトメチカ出版
 ※ 電子版のみ

・空木哲生 (2014)『スナップガール』KADOKAWA
 ※短編集。表題作収録

・町村チェス (2014)『フォーカス&コントラスト』宝島社

永福一成×能條純一 (2015~)『月をさすゆび』(全4巻) 小学館

・野萩あき (2015)『消失ハレーション』KADOKAWA/エンターブレイン

山川直人 (2015)『写真屋カフカ』(3巻~以下続刊)

・SILVA (2016)『センチメンタル・ロデオ』祥伝社

・奈華よし子 (2016)『彦馬奔る―写真の開祖の青春の日々』長崎文献社

西荻緑里 (2017)『潤♂ブライド ~わがままカメラマンの俺様結婚式~』たかだ出版
 ※ 電子版のみ

・いいだともき (2017~)「カメラバカにつける薬 in デジカメWatch」(連載中) インプレス
 ※ Web連載。一部私家版による単行本あり。

・おにお (2017~)『ふたりのじかん』(全2巻) 竹書房

友野ヒロ (2017)『僕の友達は売れないカメラマン』メディアソフト
 ※ 電子版のみ

 ・Boichi/稲垣 理一郎 (2017~)『Dr.STONE』(20巻~以下続刊) 集英社
 ※96話~(11巻収録)でダゲレオタイプ(的なプロセス)を再現する

 ・本名ワコウ (2017~)『ハダカメラ』(全9巻) 小学館

秋本治 (2018)『ファインダー-京都女学院物語-』集英社

・あfろ (2018~)『mono』(2巻~以下続刊) 芳文社

・カサイウカ (2018)『あとは恋だけなんだって』コアマガジン

桐木憲一 (2018)『金沢シャッターガール竹書房

たなかのか (2018~)『恋の撮り方』(全2巻) KADOKAWA

・だよね (2018)『野良カメコのピラミッド』KADOKAWA

阿木絢子 (2019)『シャッターチャンス (女たちのリアル)』大洋図書
 ※ 電子版のみ

・あるた梨沙 (2019)『明日を綴る写真館』KADOKAWA

・いいだともき (2019~)「カメラバカにつける薬 in デジタルカメラマガジン」(連載中)インプレス
 ※ 未単行本化作品

・岩見樹代子 (2019~)『ルミナス=ブルー』(全2巻) 一迅社

桐木憲一/MUGENUP (2019)『写真甲子園 シャッターガール moment』小学館

・こめおかしぐ (2019~)『あの夜に咲く』アフォガードコミックス
 ※ 電子版のみ。完全版が2020年に刊行 

・滝川シズル (2019)『レンズ越しに脱がされて ~強引カメラマンと欲情グラビア~』宙出版
 ※ 電子版のみ。

(2020年代)

・うず (2020)『くそじいじとカメラと私』ぶんか社
・唐沢野枝 (2020)『水商売まで堕とされて~人気モデル、DVカメラマンと駆け落ち~』秋水社L
 ※ 電子版のみ

・しろ (2020~)『カメラ、はじめてもいいですか?』(1巻~以下続刊) 少年画報社

・畳ゆか (2020~)『泣いたって画になるね』(1巻~) 小学館

田中モトユキ (2020)『ペンタプリズム』(読み切り) 講談社
 ※ 少年サンデー35号(2020)掲載。単行本未収録

・津田七節 (2020~)『秋山さんのとりライフ』(1巻~以下続刊) 秋田書店

・にどね杉 (2020)『NEONTOWN』(全4話) 徳間書店
 ※ 電子版のみ

・野花さおり (2020~)『ためいきの春に恋の夏』(5話~) ジュリアンパブリッシング
 ※ 電子版のみ

・灰咲きり (2020)『君の瞳に奪われたい』KADOKAWA

・シリ崎 (2021~)『あの憧れが、レンズ越しに染まる』英和出版社
 ※ 電子版のみ

  

更新履歴)

※ 2021/03/27 ピピンとピント☆,ハヤテのごとく!,ファインダーの標的,鉄娘な3姉妹,りとうのうみ,1/11,ゆりてつ,俺様カメラマンの言うとおり,守りたい、年下のアイツ,消失ハレーション,センチメンタル・ロデオ,潤♂ブライド,あとは恋だけなんだって,あの夜に咲く,レンズ越しに脱がされて,水商売まで堕とされて,NEONTOWN,ためいきの春に恋の夏,君の瞳に奪われたい,あの憧れが、レンズ越しに染まる 追加 139作 

※ 2021/03/26 ドラえもん,夢庭園,ぽうとれいと,まなびや,ダゲレオタイピスト,茜色の方程式,ブレット・ザ・ウィザード,ネガ⇔ポジ,あの夏で待ってるフォトカノ(Sweet Snap),フォトカノ(Your Eyes Only)追加 119作

※ 2021/03/25  ゴルゴ13, ひいらぎ写真館,坂口尚短編集,恋のシャッターチャンス!,夢カメラ,ラブ・フォーカス,東京のカサノバ,浪漫葡萄酒,N.Y.小町,突撃バリバリ君,GULFの鷹,オレの瞬間,サイレント・アイ,幸福の眼,カメラバカにつける薬 in デジカメWatch,僕の友達は売れないカメラマン,野良カメコのピラミッド,シャッターチャンス (女たちのリアル),カメラバカにつける薬 in デジタルカメラマガジン 追加 全108作

※ 2021/03/24 事件カメラマン,探偵カメラマン,こちら葛飾区亀有公園前派出所,伯爵令嬢,キャメラマン,シャッターシャワー,ウッド・ノート蔵の宿神々の山嶺,るくるく,空色スクエア。,月をさすゆび,ふたりのじかん,泣いたって画になるね,ペンタプリズム 追加 全89作

※ 2021/03/23 Dr.STONE 追加 全74作

※ 2021/03/23 リスト作成 全73作

 

リスト作成にあたって情報提供を頂いた皆さま 順不同)

六波羅深雪@名ばかり専門職 様 @rokuhara7
ヤマダトモコ 様 @yamatomo413
TheoryOfConstreints 様 @kubohisa
awane-photo.com 様 @cvcnet
カズさん 様 @kazz045
久馬 衛 様 @John_Munchkin
Jun Sugawara 様 @syasinbu
リットル 様 @999cc
冬泉 様 @etoileerrante1
Joe 様 @joe500bianco
中嶋秀磨@ひでま提督 様 @imagebank_
初心者マークK.I.M初心者マーク秋葉原超同人祭(3/28)ラ28 様 @xkim99
中嶋秀磨@ひでま提督 様 @imagebank_
dat27103 様 @dat27103
yorgenviche 様 @holespoles
乙城蒼无(Otusiro,Aomu) 様 @aomu
初回特典大ライス 様 @kosakinium
yoshi 様 @yoshi_sdkfz181
最中義裕 様 @monakayoshihiro
白峰彩子 様 @mtblanc_a
高坂 狭霧 /Seraphim 様 @f1m6PbYfv0T8kNk
るくるる 0(:3 )~ 様 @lcrll
エスペリカン@skanpeli

漫画図書館Zにおける公開作品

一部の作品はマンガ図書館Zで無料公開されています。(2021/03/28時点)

www.mangaz.com

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参考・関連サイト

50作以上の作品をしっかりした記述で紹介している充実したサイトです。残念ながら2013年で更新が途絶えています。最近ではなかなかないスタイルですが、いつまで残るか分かりませんから、内容に興味のあられる方は早めの閲覧をオススメします。

seesaawiki.jp

Twitter上でお世話になっていて今回も貴重な情報をお寄せ頂いた六波羅さんの旧サイト。3作品の紹介ですが読み応えのある内容です。この次のサイトでもかなり充実したコーナーを作っておられたのですけれどもそちらは既になくなっています(Googleのキャッシュ等である程度を読むことはできる)。なお、こちらのブログもすでに更新は止まっていますが、いくつかの作品について記事を拝読できます。いつまで残るか分からないのは前述のサイトと同じなので、内容に興味のあられる方は早めの閲覧をオススメします。

www2s.biglobe.ne.jp

次の二つの記事はサンライズカメラのサイト内のコラムです。比較的新しめの記事ですですが、「ヤサシイワタシ」「無能の人」という、サンライズカメラのファン層からはおそらく少し外れたところの作品を読みやすい分量でとてもよくまとめて紹介しています。この「カメラ小説・漫画紹介」のコーナーは残念ながらPart.2までで終わってしまったようですが、ぜひ続けて頂きたかったコーナーです。

sunrise-camera.net

sunrise-camera.net

 

以下は比較的新しい形式のブログで紹介作品の重なりも大きいのですが、書影やあらすじの確認では充分参考になると思います。

lab.hendigi.com

mangapedia.com

www.camera-doctor.jp

photo-promenade.com

ksk-h.com

pro.bookoffonline.co.jp

少し長いあとがき(2021/03/28)

続きを読む

『新案特許 東郷堂製 明光印画紙 説明書』

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『新案特許 東郷堂製 明光印画紙 説明書』

東郷堂 ヒット号(トウゴーカメラ・ヒツト號(下図)) 添付のもの。フィルムではなくこちらは印画紙の説明書だが、こちらも明光フィルムと同様一枚ずつ紙製の撮り枠に入っていて、注意は必要ながら焼き付けから現像・定着まで自然光・人工光下で取り扱うことができた。

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永見徳太郎(1937)「東郷堂製カメラの躍進」(「カメラクラブ(1937年5月号)」ARS社)

※ 以下は「カメラクラブ(1937年5月号)」に掲載された永見徳太郎による記事である。この号の特集は「大衆カメラの研究」であり、1937年当時の大衆の写真熱とその層にむけて売られた大衆カメラの実情が取り上げられている。

※ 永見は東郷堂製カメラについて取り上げている。東郷堂は円カメラの代表メーカーとして記憶されているが、創業から7年、この頃にはより本格的な大衆カメラメーカーとして発展を遂げていた。この記事だけでなく、巻頭の覆面座談会記事「大衆カメラ研究座談会」でも東郷堂については触れられており、合わせて読むと当時の実情が浮かび上がってきて興味深い。銅座の殿様とまでいわれライカコンタックスもなんとなればローライフレックスも所有し使いこなした(当時のカメラ誌に記事を書いている)大富豪の永見が最底辺から始まった東郷堂とどのように縁を結んだのかは今後の課題だが、かえって大富豪であるからこそ(ライカコンタックス論争が実際にはそれらを所有できないファンの間で繰り広げられたらしいことと対照的に)ライツもツアイスも東郷堂もフラットに見ることが出来たのだろうか。

※ なお、文中で具体的にどのメーカーとは言っていないが当時超弩級品と言われた高価な舶来機種についてレンズにしろボデイにしろ,小住宅建設可能の代金と同じ價値があるのだから」と書いているのは、議論になりやすい当時のライカコンタックスの市場価値を考える傍証にはなるだろう。また、この場合おそらくは土地代は含まないことは述べておく。

※ 字体等は文中のものに従ったが、一部組み版ルールに従って省略された句読点を補うなどしている。あくまで個人研究用のメモである。

 

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東郷堂製カメラの躍進
永見德太郎

 本寫眞史初まつて以来の大流行が,現在である事は,誰人も異論はないであらう。人の浪には,カメラの山である。

 ところが,やゝともすれば,或は研究に,或は記録に,或は藝術を主に撮影をすることより,豪華級カメラを所有するといふ一種の物識慾と見榮坊の存在するのは,残念だ。

 商賣の爲めなら別だが,一般素人に数千圓も数百圓ものが,必ずしも入用なのであらうか。私は昭和七不思議の一つに數へたてゝいゝ位,見かけの華麗なのをアチラでもコチラでも眼にする。心臓の弱い者は顔負けするので,撮影會にも「僕のは舊式でとかこんな安いのじや」なんて,僻易の歪んだ聲をしきりに聞く。

 誰だって,襤褸より寶石の貴重さは知らうが,藝術に國境無しと同樣,慰安に何のへだゝりが有らうゾ。輕蔑視されたつて,物質慾の奴隷となつてはいけないじやないか。

 髙價品必ずしも萬能で,百點満點と過信しちやならぬ。武士は喰はねど高楊枝の氣風も大切だ。躍り出さうといふカメラ界にモロモロのサムライが外觀の優劣さに嚇かされる意気地なしじやダメだダメだ。進取的氣質を持ち身分相應なので腕を磨く方が上達の第一歩だらう。

 

メイコーC號 ●f::8 ●1/25秒 ●東郷クロームフイルム

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メイコーC號 ●夜間●寫眞電球使用●f:6.3 開放 ● 約1秒 ●東郷クロームフイルム

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 そういふ私は,何も髙價品に對し怨嗟も無く,たゞ大衆と朗かに共に手を繋結し,安價のに不自由なところが有るとしても,研究をつゞけて行き度い心願なのである。超弩級艦式と呼ばれる各種のものを数年試めしてはみたが,假に傑作を生んでも考へてみれば當然過る當然サである。レンズにしろボデイにしろ,小住宅建設可能の代金と同じ價値があるのだから。

 安價なカメラが近來増加する傾向は,カメラ知識の普及上嬉しき極みで有る。舶來品を絶對排斥する意志は私には無いが,國產奬勵に就いては大きい望みを持つてゐる。日本で,例へばコンタツクスやライカやロライフレツクスと同等のが作製されるとせば,安値だらうから使用者が激增するだらう。

 

 產品の發展しつゝある中で,注目す可き東鄕堂製カメラが躍進中なのは愉快だ。諸者の中に御記憶があらう。大衆カメラと銘打つて1圓のを店頭で聲を嗄らし宣傳を開始したその東鄕堂製が僅々7ヶ年間に澤山の種類のものを作り,優秀な然もスマートで一見豪華級に變りなく,其上獨創豐かなのを最近發表してゐるので,筆者はある時會社首腦部に其譯を聞くと一般大衆の要求に應じ,大衆向カメラを作る念願で,初期のカメラを何時迄も作るといふ事に滿足せず,眞の大衆向のため20圓,30圓といふ初期から見れば高價品に迄發展し,今後ドシドシ邁進する方針であるといふ樣な話であつた。

 

メイスピー3號 ●f:6.3 ●1/25秒 ●東鄕クロームフイルム

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メイスピー3號 ●f:6.3 ●1/25秒 ●東鄕パンクロフイルム

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 初期のはシヤツターには充分と言ふ事が出来なかつた。又鏡玉も暗かつたが,今や面目を改め T. B. 1/25,1/50, 1/100等で普通不便を感じなく正確になり,レンズもf:4.5 焦點距離50.nmが作られ,使用して「ほゝツ」と驚嘆せぬわけにはいかぬ目ざましき進歩である。

 アンスコ判よりやゝ大きいメイコーカメラの市販より間もなく, ライカ判よりやゝ大きいメイスピーの登場「何んだ東鄕」と笑つた人達にも, 侮りがたい强味を近來示して來た。

 メイスピーの外觀は美麗, カメラレンズとフアインダーレンズの2個がつき, 機體上部にはピントグラスさへあるばかしでなく, 透視フアインダーも備へられライカやコンタツクスおまけにローライを混同した形式に似, 速寫にも便利であるから頼もしい。

 最新型のは近接撮影補助レンズが取外し自由に, 水準器の蓋になつてゐる等は, 如何に些細な部分にも, 神經を忠實に使つてゐるかが分らう。速寫ケースに入れ颯爽と携帯する時は, 是が破格廉價なので有るのかと, 再び驚かされるであらう。

 そのカメラ用フイルムも一段の良さを加へ, 殊にパンクロはオーソパンタイプで, 感光度も速く, 中々優秀である點は私も認め得るのである。

 附屬品にはフイルター, 三脚, 現像液, タンク, 引伸機其他一通り揃へられ, 何の不便もなく, 昔日の東鄕堂製カメラにあきたらなかつた連中には,現在のメイコー・カメラとメイスピー・カメラは,格段の相違で有るかがハッキリしやう。

 

メイスピー3號 ●f:8 ●1/100秒 ●東鄕クロームフイルム

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 鄕堂製カメラの特異さは,白晝現像が簡單に行はれるので,素人でもスグ使用法はおぼへられやう。都市には同社直營の販賣所が設けてあるから,其處へ馳けこめば,撮影から現像,引伸迄叮嚀に教へてくれる。

今日型の東郷堂カメラは,我が寫眞界に於て注目していゝと思ふのである。

 私は昨年,江之島で同社主催撮影會に参加し,意外に思ったのは,知識階級が多かつた事,又あらゆる階級をフアンに持つ等で,當日朝からの雨にもかゝはらず百の會員が皆ズブ濡れになつて熱心で,その上松竹の人気男女優モデルを狙ふにも,我勝ちと爭ふやうな人を見かけなかつたのを,今でも嬉しい思ひ出としてゐるのである。そして名作を連發してゐる作家や,知名の方々も多く混じつてゐられたので,同機の將來の爲め心強しとしたのであった。

 

 衆向カメラに着眼しないで,いたづらに高價品を羨望するのは,却って新時代に取り残されるとしても仕方がないのである。

 東郷堂製に限らず,割安品にとても優良なのが全寫壇に光り輝き初めつゝあるのを,ウッカリ見落すのは損であらう。

 よい寫眞を得るには,要するに値段の高下に拘らず實驗に愼重であれば,傑作を爲し與ふわけである。

永見徳太郎 1937 「東郷堂製カメラの躍進」
(出典「カメラクラブ(1937年5月号/第2巻第2号)」ARS社,pp.22~23)

(編集メモ)永見徳太郎 写真誌等掲載記事(カメラ・写真関連)一覧

(以下の記事は更新終了し別項で編集している最新版)

※ 以下は永見徳太郎の上京(1926年)後に、カメラ・写真誌を中心に、ときに総合誌に掲載された中で主にカメラ・写真に関する記事を抜き出したものである。一部、個人的な関心で長崎に関する記事や詳細不明の記事も載せているが、基本的にはそれらは省略している。従来の伝記作家の視界の外にあった部分で年譜の最後のあたりで「体調を崩したか」などとされていた空白部分であり、今後充実させていくことで永見の上京後の精力的な活動と彼の活動を通して浮かび上がる昭和の写真史があると考えている。

国会図書館デジタルアーカイブを参照している。ある程度は実本が手元にあるが、国会図書館のインターネット送信の対象となっていない記事については内容が確認できていない。

※ 編集中(2021/01/06)のものであり、抜けが多い。「カメラクラブ」(ARS)、「趣味」(趣味社(東郷堂))、「東郷堂通信(東郷通信)」(東郷堂)にも執筆記事や作品の掲載が多数ある。ある程度は収集しているので、単著も含め、今後拡充していく。

※ 充分に追えていないが、歌舞伎座やその他の舞台においての彼の職業カメラマンとしての撮影仕事も今後発掘が進むことが期待できるのではないかと思われる。 

※ そしてこの先、長崎歴史文化博物館に収蔵されている尺牘集(※書簡集)は上京前のもの、とのことだが同時に上京後の書簡も保管されているとのことで、それらの整理から終戦から失踪までの間の彼の活動がなにがしか浮かび上がってこないかということを期待している。

1928

・アサヒカメラ 5(4)(25),朝日新聞出版, 1928-04

 記事 寫眞珍談(一)/永見德太郞 / p387~389

・アサヒカメラ 5(5)(26),朝日新聞出版, 1928-05
 寫眞珍談(二) / 永見徳太郞 / p510~511

中央公論 43(6)(485),六月號,中央公論新社, 1928-06-01
 ペーロン/永見德太郞 / 89~92

・アサヒカメラ 6(1)(28),朝日新聞出版, 1928-07
 記事 寫眞珍談(4) / 永見德太郞 / p84~87

・アサヒカメラ 6(3)(30),朝日新聞出版, 1928-09
 記事 寫眞珍談(5) / 永見德太郞 / p309~310

中央公論 43(11)(490);十一月號,中央公論新社, 1928-11-01
 關西美食祿/永見德太郞 / 209~217

・歌舞伎 第4年(12)(47),歌舞伎出版部, 1928-12
 毛剃の史實 / 永見德太郞 / p78~79

1932

東京堂月報 19(12),9月號,東京堂, 1932-09
 ブック・レヴィユーから 坪内博士の高著『歌舞伎画證史話』/永見德太郞 / 34~

・アサヒカメラ 16(6)(93),朝日新聞出版, 1933-12
 上野彦馬 / 永見徳太郎 / p595~597

1934

・アサヒカメラ 17(1)[(94)],朝日新聞出版, 1934-01
 上野彦馬 / 永見德太郎 / p105~107

・カメラ、 ARS社, 1934-04
 「写真に縁ある流行唄」

 ・アサヒカメラ 18[(1)][(100)],朝日新聞出版, 1934-07
 第三特輯 名士アマチユア傑作集 新緑の日本アルツス / 永見德太郎 / p128~129 

・アサヒカメラ 18(2)(101),朝日新聞出版, 1934-08
 舞台寫眞の研究 / 永見德太郎 / p212~214

・アサヒカメラ 18[(3)][(102)],朝日新聞出版, 1934-09
 寫眞放談 / 永見德太郞 / p382~383

・アサヒカメラ 1934-10
 「帝都夜間撮影記」

 ・アサヒカメラ 18(5),朝日新聞出版, 1934-11
 特輯 露出の祕訣 顯微鏡寫眞の面白味 / 永見德太郎 / p551~564

 ・オール女性 昭和9年4月号 表紙・島崎蓊助に寄稿あり

1935

・写真月報 40(1),写真月報社, 1935-01
 文壇フオトグループの誕生 / 永見德太郞 / p108~114

・アマチユア・カメラ 4(2)(38),玄陽社, 1935-02
 コダツクヂユオ六二〇の試寫 / 永見德太郞 / p123~125

・アマチユア・カメラ 4(3)(39),玄陽社, 1935-03
 花談議 / 永見德太郞 / p168~172

・旅 12(4),新潮社, 1935-04
 カメラは與太る/永見德太郞 / p72~73

・アマチユア・カメラ 4(6)(42),玄陽社, 1935-06
 初夏の伊豆大島行 / 永見德太郞 / p371~374

・アマチユア・カメラ 4(7)(43),玄陽社, 1935-07
 長崎バツテン初期時代の私 / 永見德太郞 / p474~476

・旅 12(8),新潮社, 1935-08
 能登の海女達/永見徳太郎 / p144~147

・総合文化雑誌「大和」第1巻第2,3号 大和発行所に寄稿有り

1936

・アサヒカメラ 21(1)(118),朝日新聞出版, 1936-01
 繪畫に現はれた寫眞 / 永見德太郎 / p116~119

・アマチユア・カメラ 5(2)(51),玄陽社, 1936-02
 特輯 最近の一般寫眞界の興隆とアマチユア寫眞熱の勃興について(二) / 福原信三 ; 堀口敬三 ; 永見德太郞 ; 岡利亮 ; 塚本閣治 / p108・124~

・明朗 (5月號),信正社, 1936-05
 カメラを通して見た藝術家 / 永見德太郞 / p271

・明朗 (5月號),信正社, 1936-05
 アマチユア放言 / 永見德太郞 / p699~702

※ カメラ・クラブ創刊

1937

・カメラ 18(1)(187),アルス, 1937-01
 ローライの夜間撮影と補力現像 / 永見德太郞 / p80~82

・ペン 2(1),三笠書房, 1937-01
 カメラの選び方 / 永見德太郞 / p90~93

・アサヒカメラ 23(1),朝日新聞出版, 1937-01
 強力現像の威力 舞台寫眞の結果 / 永見德太郞 / p213~216

・雄弁 28(1);新年特大號,大日本雄弁会講談社, 1937-01-01
 新しき家寶/永見德太郞 / 165~165

・実業の日本 40(3),実業之日本社, 1937-02
 カメラは高級品でないといけないか / 永見德太郞 / p62~63

・アマチユア・カメラ 6(2),玄陽社, 1937-02
 カメラの善用惡用――爐邊讀み物 / 永見德太郞 / p145~147

・アサヒカメラ 23[(3)][(132)],朝日新聞出版, 1937-03
 記事 アーテイスト達の一瞬間 / 永見德太郞 / p559~563

・アサヒカメラ 23(4)[(133)],朝日新聞出版, 1937-04
 續アーティスト達の一瞬間 / 永見德太郞 / p814~816

・上方 (77),上方郷土研究会, 1937-05
 サツマとヒウガと其他/永見德太郞 / 5~

・いのち 5(5),光明思想普及會, 1937-05
 大衆向カメラで樂しむ / 永見德太郎 / p220~224

・アサヒカメラ 24(1),朝日新聞出版, 1937-07
 續々アーテイスト達の一瞬間 / 永見德太郞 / p145~147

・カメラ 18(8)(195),アルス, 1937-08
 舞臺寫眞でよくやる縮尻 / 永見德太郞 / p163~165

・アサヒカメラ 24(2),朝日新聞出版, 1937-08
 盛夏凉風寫眞術 昔は寫眞を何と言つたか / 永見德太郎 / p404~407

・アサヒカメラ 24(4)(139),朝日新聞出版, 1937-10
 古寫眞ものがたり / 永見德太郎 / p648~651

・アサヒカメラ 24(5)(140),朝日新聞出版, 1937-11
 古寫眞モノガタリ / 永見德太郎 / p785~787

・アサヒカメラ 24(6)(141),朝日新聞出版, 1937-12
 古寫眞ものがたり / 永見徳太郎 / p920~922

・書物展望 7(12)(78),書物展望社, 1937-12
 寫眞新聞 / 永見德太郞 / p24~29

 1938

・カメラ 19(1月號)(200),アルス, 1938-01
 夜間撮影の失敗防止法 / 永見德太郞 / p39~41

・アサヒカメラ 25(1)(142),朝日新聞出版, 1938-01
 虎笑五題 / 永見德太郞 / p106~107

・カメラ 19(3月號)(202),アルス, 1938-03
 咲いた咲いた櫻の花が / 永見德太郞 / p260~261

・アサヒカメラ 25(3)(144),朝日新聞出版, 1938-03
 愉快な記念寫眞 / 永見德太郎 / p438~440

・アサヒカメラ 26(1)(148),朝日新聞出版, 1938-07
 女形扮裝寫眞笑話 / 永見德太郞 / p115~116

・アサヒカメラ 26(2)[(149)],朝日新聞出版, 1938-08
 尾上菊五郞丈寫眞美談 / 永見德太郞 / p334~335

・カメラ 19(12),アルス, 1938-12
 幽靈寫眞を撮る / 永見德太郞 / p600~601

 1939

 

写真サロン13号(1)/玄光社
 室津と赤穂」

・アサヒカメラ 27(1)(154),朝日新聞出版, 1939-01
 偲べ聖戦其舞台劇 / 永見徳太郞 / p104~106

・カメラ 20(4),アルス, 1939-04
 忠君愛國劇を寫すには / 永見德太郞 / p466~469

・カメラ 20(9)(220),アルス, 1939-09
 どの座が舞臺撮影を許すか / 永見德太郞 / p352~354

・アサヒカメラ 28(4)(163),朝日新聞出版, 1939-10
 秋の撮影旅行異聞 / 永見德太郞 / 697~698

1940

・カメラ 21(1)(224),アルス, 1940-01
 迎春祈世 / 永見德太郞 / p114~117

・旅 17(4),新潮社, 1940-04
 櫻二題/永見德太郞 / p56~57

・カメラ 21(4)(227),アルス, 1940-04
 下田と寫眞の因縁 / 永見德太郞 / p414~417

・旅 17(5),新潮社, 1940-05
 旅に出た下岡蓮杖/永見德太郞 / p76~78

・政界往来 = Political journal 11(6),政界往来社, 1940-06
 カメラ雜音 / 永見德太郞 / p230~232

・写真新報 50(9),写真新報社, 1940-08
 樂屋裏秘帖 / 永見德太郎 / p6~8

・カメラ 21(11)(234),アルス, 1940-11
 村童と子供 / 永見德太郞 / p504~506

1941

・黒船 18(7),黒船社, 1941-07
 私の舞台寫眞 / 永見德太郞 / p24~25

・國民演劇 1(6),牧野書店, 1941-08
 舞臺寫眞の撮影 / 永見德太郞 / p114~118

・黒船 18(11),黒船社, 1941-11
 第二回寫眞展目録 / 永見德太郞 / p21~23

1942

サンデー毎日 昭和17年5月10日号,大阪毎日新聞
 ヒンヅー教の祭礼

1943

・旬刊 美術新報 第65号 昭和18年7月上旬号 ヂォットオと北宗画
 黄檗僧と北宗画

・旬刊 美術新報 第50号 昭和18年2月上旬号 アフリカ美術・南蘋派
 長崎の沈南蘋派

 

永見徳太郎 1932 『珍しい写真』粋古堂 序文

永見徳太郎が1932に粋古堂より出版した『珍しい写真』の序文を起こしました。

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永見徳太郎(1950年 逝去)の著作権はあらゆる意味で切れており、また国会図書館の公開する「インターネット公開(保護期間満了)」にあたるデータですので公開に問題ありません。

彼はこの序文の中で「日本で最初に個人での写真集(写真画集)を出したのは自分だ」と言っていますが、これは「写真集とは何か」を含めて議論になるところです。

一応、本文を尊重して旧字体歴史的仮名遣いで起こしていますが、現代仮名遣いになっている部分などミスがあったらすいません。(※ 現代仮名遣い版もつくりました)

あくまで自分用のメモです。利用はご自身の責任にてお願いします。

なお、本文中の形式段落頭の字下げは改行にて代用しています。ご了承ください。

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日本に於ける寫眞發達の正確な歴史が、未に不完全で、たゞ斷翰零墨に依って、僅かにつなぎ合せた感が、私の少年時代よりつゞいて居る事を遺憾に思ふて居るのである。

その未完成の物を完成したいといふのが、永年の私の希望で、現在でも努力をしてゐるのであるが、實は、寫眞に對しては、妙な因縁が絡つてゐる譯があるのである。

私は、少年時代に寫眞術に熱心であつた。そうして自分で言ふと可笑しいが、藝術寫眞の黎明期に於て、朦朧寫眞を好んで製作し、當時は、ほんの一部に歡迎をうけたが、此のフオーカスは、非常な勢ひをもつて其の後流行して居るのである。其に又、個人の寫眞畫集を發行したのも私が日本最初であつた。寫眞術には自分自身關係があつたばかりでなく、私の家は、和蘭陀屋敷の貿易品を取扱つてゐたので、西洋藥種の賣買もしてゐたことがある。その中に、寫眞術に必用な藥品があつたのは述べる迄もないであらう。

その上、私の生れた故郷が異國情調の長崎港で、日本最初の寫眞が傳はつた土地柄だけに、多くの寫眞家が輩出したのであつた。その中でも、上野彦馬と内田九一の兩先生は、先覺者中の偉才に違いない。

其内田先生が、私の遠縁にあたり、又上野先生には、幼年の頃撮影をして戴いた思ひ出もある。と言ふ様な繋であるから、私は「日本寫眞史」を完了せねばならぬと考へてゐる如く、私を其著者 として適任だと推奨して居る知人も多い様な次第である。
 
少年時代に、古い寫眞が、何んとなく私を引付けたのが動機となつて、今日迄蒐集した年月の春秋が二拾數回を重ね、古寫真が約萬葉に達せんとしてゐるのである。

寫眞鏡は、生血を吸ふとか、切支丹伴天連の法だ等と抱腹絶倒時の物より、日清戰爭後までのを一々手に取つて眺めると、維新時代の空氣も、文明開化の臭ひも、昔の風景をす懐かしみも、此寫眞の力ではなくて、何んぞやと叫びたくなる位だ。

開國の大政治家、國運を背にして洋行した使節、颯爽たる勤王の士、剽悍な英雄豪傑、蘭學を學んだ青年、窈窕たる美女、モーダン女性、洋妾の風俗、梨園界名人の型、頽廢せる建物、國を護った軍艦やニユース式事件等々々を、眼の前に見、展開し盡すのは此の寫眞で、百萬の文獻よりも、貴重なる國寶的價値の多い點は、此處に論ずるまでもない。

だが、此資料を私一人で保存する時には、年代の經過と共に、印畫紙の色は消へ、破損、紛失の惴があるから、所藏中の最も珍らしい部分を撰び粋古堂主人より熱心に刊行を懇請せられたので、出版を承諾したのである。

此種の刊行は、大量的性質でなく、至つて小數な物である上、利益の如きは殆んど無く、學界に好事家諸氏に滿足を得られる事を得ば、私としては大きな喜びなのである。

幸ひ、諸氏の支持をうける事を得るなれば、第二、第三輯として續々出版をしたい覺悟と用意を持合せてゐる。

編中、年代順でないのは興味中心と印刷の都合である。解説は第三輯發行の際巻末にまとめて掲載することにした。尚本寫眞は原寫眞の味を保存するため全部原寸のまゝ製版したことを御承知ありたし。

昭和七年早春の日
夏汀 永見德太郎

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(新字・現代仮名遣い版)

※原文では漢字表記でも付属語、補助語は基本的にひらがなに直しています。

※逆に漢字に直した方が良いだろう自立語もありますが、そこは適宜判断しています。

※ あくまで読解用の参考資料ですのでご承知おきください。

 

日本における写真発達の正確な歴史が、未に不完全で、ただ断簡零墨によって、僅かにつなぎ合せた感が、私の少年時代よりつづいていることを遺憾に思っているのである。

その未完成の物を完成したいというのが、永年の私の希望で、現在でも努力をしているのであるが、実は、写真に対しては、妙な因縁が絡まっているわけがあるのである。

私は、少年時代に写真術に熱心であった。そうして自分で言うとおかしいが、芸術写真の黎明期において、朦朧写真を好んで製作し、当時は、ほんの一部に歓迎をうけたが、このフォーカスは、非常な勢いをもって其の後流行しているのである。それにまた、個人の写真画集を発行したのも私が日本最初であった。写真術には自分自身関係があったばかりでなく、私の家は、和蘭陀屋敷の貿易品を取扱っていたので、西洋薬種の売買もしていたことがある。その中に、写真術に必用な藥品があったのは述べるまでもないであろう。

その上、私の生れた故郷が異国情緒の長崎港で、日本最初の写真が伝わった土地柄だけに、多くの写真家が輩出したのであった。その中でも、上野彦馬と内田九一の両先生は、先覚者中の偉才に違いない。

其内田先生が、私の遠縁にあたり、また上野先生には、幼年の頃撮影をしていただいた思い出もある。というようなつながりであるから、私は「日本写真史」を完了せねばならぬと考へているごとく、私をその著者 として適任だと推奨している知人も多いような次第である。
 
少年時代に、古い写真が、なんとなく私を引付けたのが動機となって、今日まで収集した年月の春秋が二十数回を重ね、古写真が約一万葉に達せんとしているのである。

写真鏡は、生血を吸うとか、切支丹伴天連の法だなどと抱腹絶倒時の物より、日清戦争後までのを一々手に取って眺めると、維新時代の空気も、文明開化の臭いも、昔の風景を残す懐かしみも、この写真の力ではなくて、何んぞやと叫びたくなるくらいだ。

開国の大政治家、国運を背にして洋行した使節、颯爽たる勤王の士、剽悍な英雄豪傑、蘭学を学んだ青年、窈窕たる美女、モーダン女性、洋妾の風俗、梨園界名人の型、退廃せる建物、国を護った軍艦やニュース式事件等々々を、眼の前に見、展開しつくすのはこの写真で、百万の文献よりも、貴重なる国宝的価値の多い点は、ここに論ずるまでもない。

だが、この資料を私一人で保存するときには、年代の経過と共に、印画紙の色は消え、破損、紛失の怖れがあるから、所蔵中の最も珍らしい部分を撰び粋古堂主人より熱心に刊行を懇請せられたので、出版を承諾したのである。

この種の刊行は、大量的性質でなく、いたって少数な物である上、利益の如きは殆んどなく、学会に好事家諸氏に滿足を得られることを得ば、私としては大きな喜びなのである。

幸い、諸氏の支持をうけることを得るなれば、第二、第三集として続々出版をしたい覚悟と用意を持合せている。

編中、年代順でないのは興味中心と印刷の都合である。解説は第三集発行の際巻末にまとめて掲載することにした。なお本写真は原写真の味を保存するため全部原寸のまま製版したことを御承知ありたし。

昭和七年早春の日
夏汀 永見徳太郎

 

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