光画図書室閉架書庫

写真史や撮影行為にまつわるあれこれを放り込む納戸。

岡井耀毅 1992 『日本列島写真人評伝 -風土と写真の光景-』日本写真企画

** 岡井耀毅 1992 『日本列島写真人評伝 -風土と写真の光景-』日本写真企画

恥ずかしながらこの本を知らなかった。平成に入ってからの出版なのにも驚くのだけれど、フォトコンテスト(現フォトコン)の別冊とは…本誌の連載の単行本化だろうか。

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この取材ができる人間がいてまた広汎に読み手が存在するギリギリのタイミングだったろう。今ではもう無理だ。取材することも厳しければ、この題材でこの様なムックを出せるだけの市場がない。

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この本のお陰で分かったことがいくつかあった。読み返せばもっともっと出てくるだろう。

自分なりに写真史をまとめてみようと思ったときに、そもそも工業用途を主眼にした「写真」の歴史(というかそれこそが本流のはずだし写真史はそのものとしてはじまった)とか、「写真師」の歴史に弱く、またこのような地域ごとの写真クラブの活動にも疎いのでまったく話しにならず力不足を噛みしめる。

昭和末~平成初あたりに全国の写真師会が百年史的な記念誌を出しているのが目立つ。まさにその栄光の頂点からわずか十年ちょっとでカタストロフが待っていると当時予測するのは到底無理なことだったろう。

そもそも写真史を描こうとした時点で現在から「個人(=作家)の自己表現としての写真(=作品)」を過去に逆照射してしまうのはいささか拙いとは思うのだが、なかなか先は厳しい。

以前参加した企画の記事はこちら。

photoworks.hatenablog.com